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2010.1. 1
新年のご挨拶

兵庫県中小企業家同友会
代表理事 田中 信吾
新年明けましておめでとうございます。
リーマンショック以降、中小企業には暴風雨が噴きつける大変な一年でした。急激な受注減、大幅な単価下落、円高、温室ガス削減目標による空洞化の懸念等、次からつぎえと難問が降り注ぐ中、歴史的な政権交代にもかかわらず、経営現場では興奮や熱狂が広がっていないのは「マニフェストを重要視する一方で成長を高めるための戦略が示されなかった」ためであろう。
新年のご挨拶
私たちがいま大切にしなければいけないのは、停滞の時代だからこそ未来に対する知恵を働かせて、目標や希望をもち、そしてそれにチャレンジしていく熱い意気込みが必要だ。そのためには、他企業との差を有効にいかしていくことと専門性をいかに発揮するかの追及だ。新技術だけではなく新しい組み合わせや異質な組み合わせをしていくことも大きな課題だろう。きびしい時世ではあるが、会員経営者とおめにかかると表情の明暗が気になる。人相というものは朝と晩とでも変わる。いや、人相は終始変わっているといっていいだろう。不運な人相をしている人も、自分の心がけひとつで、自らの相を直して、開運することができる。輝いている表情は、こちらの情感を高揚させてくれる。年齢も業種・業態も関係ない。充実感と使命感に燃えて仕事をしている人の表情はたのもしい。
例会での報告、バズセッションも浅くゆるくなっているように思う。感想や発表は上手だが、耳ざわりの良い話しを交わすにとどまっている。私の若かった頃、お目にかかった経営者は、どなたも人間を感じ、その印象はいまでも薄れることはない。ひとり一人が自分の哲学をもち、理念にしたがって生きる価値を創り出していて、どなたも親父という匂いがした。昔の会員は自分の考え方、政策を信用ある友人や先輩会員相手にぶつけて意見を聴いた。いま、そういうことが少なくなり、相談相手になってくれる人も少なすぎる。それは自分自身を裸にしないからだろう。心を割って話す人がいなくて、秘密をたくさん持つと疲れが溜まる。それが自分のことをさておいて他のせいにする一因をつくっているのかもしれない。
いまや経営者は、うまく経営してうまく儲けようと考える時代ではない。大切なのは良い会社にしようという意欲だ。経営者自身が良い人生を歩もうと本気になり歩んでいかないと良い会社は創れない。そこには体面なんか考えず、なりふりかまわず良いものはどんどん取り入れ、仲間から学び、自らを律し成果が出るまではやりぬく意志と行動力と、友人、家族、社員を大切にすることが求められる。社長が燃えなければ会社は生き残れない。
志をもち夢を立ち上げ、議論をぶつけあい、壁はあってもかならず乗り越えるぞという強い意思と行動力、粘り強くしつこく人を育ててこそ時代をこえて生き残っていく企業への途が拓けると思う。
よい人生を歩む第一歩は、経営者自身が心身とも健康で、前向きにことを考え、良き友人を多く創ることから始まる。さあ諸君今年も頑張ろうではないか。

