兵庫県中小企業家同友会の活動

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2020年4月9日現在

新型コロナウイルス感染症に対する中小企業の対策について

内容

新型コロナウイルス感染症に対する

中小企業の対策について

兵庫県中小企業家同友会 202049日現在

1.経営者・社員・家族の健康をまもる

(1)企業としての感染予防対策

社内で感染者が確認されていない場合、感染者をオフィスにいれない「水際対策」が重要です。万が一感染者がオフィスに入ったとしても、他人に感染させない対策を講じることが求められます。

① 発熱者を入室させない仕組みをつくる(体温計やサーモグラフィを活用する)

② マスクの着用を義務づける(マスクは予防ではなく他人への感染を防ぎます)、または、社員の間隔を2m以上確保したオフィスレイアウトにする。

③ アルコール消毒剤を設置する。

④ ドアノブなど手で触れる共有部分を消毒する(可能なら1時間に1回程度で消毒する)

⑤ オフィス等の定期的な換気を実施する。

⑥ 在宅等で勤務できる社員には、在宅勤務(テレワーク)を推奨する。

⑦ 時差通勤を導入して、ピーク時の公共交通機関を使用しないようにする。

⑧ 国外、国内出張、不要不急の外出を禁止する。

(2)経営者・社員が徹底する予防対策

「水際対策」においては、自分自身が感染しているか否かを確認し、疑いがある場合には絶対に出社しないこと、感染していないなら今後も注意して生活することが重要です。

⑨ 毎朝の健康確認と検温を実施し、37.5度以上の発熱が認められる場合、会社を休み外出を控える。

⑩ 出社時、帰宅時等は必ず消毒液、石けんによる手洗いを実施する。

⑪ 睡眠を十分にとって体力を維持する。

⑫ それぞれの家族等にも上記と同様の対策を働きかける。

(3)感染者が発生した場合の対策

社員等の中から感染者が発生した場合は、社内感染を拡大させないよう以下の対応を取ります。

⑬ 保健所の指示に従い、感染拡大を防ぐ。その際には、以下の指示が行われる。

○直近14日間の行動を聞き取り、以下は「濃厚接触者」として自宅待機(在宅勤務)とする。

・直近14日間に、新型コロナウイルス感染症が疑われる者と同居あるいは長時間接触があった者(オフィスにおける座席の両隣・前後や車内、航空機内等で隣にいた者など)

・直近14日間に、マスク等の着用なしに感染者本人と2m以内の距離で対面した者

・直近14日間に、感染者の気道分泌液や体液等に触れた可能性が高い者(清掃従事者など)

○店舗・事務所などを休業すべきか否かは、保健所から指示・指導を受ける。

※感染者が発生した場合、経路確認として感染者が接触した取引先などへ保健所からの連絡・訪問が行われる可能性がある。余計な風評被害を防ぐために過度な情報公開は控えるべきだが、取引先などへの感染予防策を発信することも必要。

⑭ 感染者本人の机など、接触していたと思われる場所の消毒を行う。

⑯ 社内で感染者が発生した事実について、社内に周知する。

※プライバシーに配慮する場合、感染者の勤務地・職場、感染発覚日は最低限明らかにする。

2.事業の維持・継続をまもる

(1)緊急時の勤務体系に関する対策

在宅勤務(テレワーク)が例示されることが多いですが、必要なIT環境が整備されていないケースや、業務遂行上、現地(オンサイト)で業務を実施せざるを得ない業種などもあります。自らの業務特性や社会的な位置づけを考慮して、最適な事業継続方法を選択することが求められます。以下はその例です。

① 部署全体の業務が停止しないように、複数チームに編成して交代勤務を実施する。

② 特定エリアの状況を勘案し、該当拠点を閉鎖して、他拠点での勤務(業務遂行)

③ 自部門の業務継続が難しい場合、他部門からの人員を受け入れる。

④ テレワークが実施できる業務の場合はテレワークとする。テレワークを行うことが可能である就業の場所を明示することが望ましい。

あいまいな運用にならないように、緊急時の有給休暇の取得方法を決めておく。

⑥ これらのルール・判断基準・決済権者を明確にして、可能な限り就業規則へ反映する。

在宅勤務時にも、労働基準関係法令は適用されます。

(2)資金繰りに関する対策

業種によって事情は異なりますが、事態が長期化することも踏まえて、6ヶ月先、1年先までの資金繰り対策が求められます。

⑦ まずは政府系金融機関を活用して当面の資金確保に努める(日本政策金融公庫(特別貸付)、商工中金(危機対応融資)の実質無利子・無担保融資、セーフティネット保証、危機関連保証)

⑧ プロパー融資を活用する。一般保証枠を使用するのは最後。

⑨ (人件費以外の)固定費の見直しを実施する。賃貸物件の場合は家賃交渉を実施する。

⑩ 売上高が落ちていなくても融資枠の確保に努める(業種によっては数カ月後に影響が表れます)

(3)企業存続に関する対策

先行きは不透明ですが、必ず終息の時は来ます。その時までに何をしておくのかが、今後の企業存続の大きな鍵になります。この状況下でどのようなビジネスモデルを構築できるのか、経済や社会のあり様はどうなっているのか。その変化に自社がどのように対応するのかを準備して、今後の方針とします。

以下は検討する際の視点の例です。

⑪ 新型コロナウイルス対策に取り組んでいることを、ホームページやSNSを活用して顧客に発信し、信頼を保つのを最優先とする。

⑫ 業務のテクノロジー化を進める(クラウド化、アプリ活用、RPA活用、自動機の検討等)

⑬ 業務の効率化を図る(必要性の低い業務はいっそのこと無くす/業務を集積させる/外注の活用)

あらためて自社の強みを問い直し(SWOT分析・クロスSWOT分析)、部門や品種・品目ごとの商品分析(ABC分析)などを活用して経営資源を集中する。

⑭ 経済や社会、消費者の価値観・行動の変容を想定して、中長期的な戦略を再考する。営利活動(利益を上げること)とSocial Good(社会善)を同時に実現する術を模索する(=SDGs

⑮ 同友会会員の事例を収集し、それを自社に活かせる方法を検討する。

⑯ 常に情報収集に努め、正しい情勢認識のもとで新型コロナウイルス感染症からの「反転攻勢の時期」を探る。先行指標例として、例えば同業大手企業等をベンチマークする。

⑰ これらの対策方針を可能な限り経営指針に反映させて、「反転攻勢の時期」でこの間の取り組みの「結果」を一気に出力する。

3.雇用をまもる

(1)雇用をまもるための対策

社員の一番の不安は雇用です。あらゆる手段を使い雇用の維持に取り組みます。そのための資金繰り対策や、業務の縮小や休業を社員教育の時間にするなど、雇用調整助成金の活用にも取り組みます。

① 勤務体系のルールを整備する(2.事業の維持・継続をまもる の項の(1)を参照のこと)

② 社員を休業させる場合、社会保険労務士と相談して、雇用調整助成金を申請する。

※雇用調整助成金は、新型コロナウイルスの影響により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、雇用の維持をはかるための休業手当に要した費用を助成する制度。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html#hatarakukata

緊急事態宣言に基づき、知事からの休業要請によって労働者が休業する場合には、一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当しないと考えられ、休業手当を支払う必要はない。しかし、労使がしっかりとコミュニケーションをとり、例えば有給休暇の取得日とする日を設けるなど、双方が合意することが必要であると考えられる。

テレワークにより事業継続が可能(な業種や業務)であるのにも関わらず、「上司が認めてくれない」「セキュリティ上の問題」等の理由で休業となった場合は、「使用者の責に帰すべき事由」と判断される場合がある。

③ できるなら、「社員のみなさんの雇用はまもる」ことを社員に宣言する。

 

4.同友会の仲間・地域の経済をまもる

(1)情報共有による対策

厳しい時にこそ、会員がお互いの企業対策や支援策の活用を情報交換することが最大の武器になります。会員同士で声をかけあうことがお互いをまもることになり、地域の経済をまもることに繋がります。

① 「いかに環境が厳しくとも、経営を維持し発展させる」経営者の責任を全うするために、声をかけあい、はげましあう。

② 融資制度や支援制度を利用した場合、「どの制度に申し込んだか、融資の場合はその金額」「申込の時期とそれが承認(融資であれば口座入金)された時期」「申請するにあたって良かったこと・困ったこと」などの情報を共有する。

兵庫同友会会員対象の緊急相談窓口を利用する。

④ 行政(兵庫県・市町)や経済産業省、中小企業基盤整備機構、日本政策金融公庫、厚生労働省などから発信される施策情報を入手し、情報が届いていないであろう身近な経営者に伝える。

兵庫同友会からも随時e.doyuを通じてご案内しています。同友会で得た施策などの各種情報は、会員ではない方に対してもぜひお伝えください。

 

以上

 

 

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活動終了後に更新します。