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日新産業株式会社

日新産業株式会社|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)日新産業株式会社|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)

会員名  

 

橋崎 牧人(取締役)

所在地  

 

兵庫県姫路市広畑区長町2丁目109

創業   

 

1962年4月

事業内容 

 

鋼板の加工、販売業

従業員数 

 

16名

公式サイト

 

http://www.nisshinsangyo.co.jp

入会年月

 

2013年5月

事業内容及び企業の沿革

日新産業は鉄板を要求に応じた形状に切断して販売する「鉄の材料屋さん」です。分厚い鉄板加工を得意領域としており、最大で厚み240mmの鉄板をガスで切断しています。大手重工メーカーの協力会社(鉄工所)様向けに製品を販売しています。創業は1962年で、祖父が「自分たちの手で鉄を加工し、モノづくりへのワクワク感を持って、社会に貢献したい」という想いで創業したと聞いています。現在は父が社長で、私は3代目承継予定者です。50年を超える歴史には、オイルショック、造船不況、リーマンショックといった様々な苦難がありました。しかし社長と社員さんが日新産業を守り抜いてきていただいたおかげで今があります。

業界の状況、外部環境の変化とその中での対策

2008年まで好調な輸出産業、インフラ需要に支えられ、豊富に仕事量があり、価格も高騰していた状況から2009年のリーマンショックで鉄鋼需要は激減しました。 そんな中、私は2010年に事業承継のため、日新産業に入社しました。まず取り組んだのは①飛び込み営業による新規顧客獲得、②在庫管理方法の変更による在庫削減、歩留まり向上(材料費の低減)、③加工品質の改善活動です。一定の効果がありました。しかしその後も、仕事の海外流出、予想以下だったオリンピック需要、他社との価格競争、といったように事業環境の厳しさはますます増しています。ここで勝ち残るために「経営指針書による強いチーム創り」を行っています。

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現在取り組んでいることについて

強いチームを創ることです。強いチームとは「想いと行動が一致している」「考え、工夫する集団」と考えています。販売している製品だけを見ると同業他社と差別化が難しいです。さらに価格競争、短い納期への対応、品質向上と年々競争レベルは高くなっています。 私たち日新産業は、“人を中心としたチーム力で勝つ”、“ちょっとの差にこだわって勝つ”という戦略を取っています。例えば、とにかく早くお客様へ材料を届ける。お客様のご要望に対して、無理と言わないチャレンジ精神をもって、“どうやったら出来るか?”を考え、実行することです。「日新なら何とかしてくれる。日新なら安心できるし、楽やわ」。そう言っていただくことが我々の価値だと考えています。それを実現するには強いチームが必要です。経営指針書を朝礼で読み合わせ、想い・方向性・目標・行動計画を共有します。“ありがとうカード”で日々の小さなことに気をとめ、仲間に感謝し合える文化を創っています。職場単位のチームで環境整備活動(整理・整頓・清潔等)の計画立て、実行、検証というPDCAサイクルに慣れる機会、一緒に考え・工夫する機会を作っています。

社員に対して

本当に最高の社員さん達と一緒に歩める事に喜びを持っています。1人ひとりを誇りに思っています。今年のお正月挨拶回りの際、行く先々でお客様に社員さんの名前を挙げて褒めて頂きました。その時、社長と一緒に「ホンマに嬉しいなぁ」と感動したことを強く覚えています。自らが気づき、仲間と共に考え、工夫し、主体的に行動してくれる姿を見て、いつも幸せだと思いますし、同時に絶対に幸せにしたいと強く思っています。

同友会への想い

自社で実践していることの多くが同友会の諸先輩方にご指導頂いたことです。いきなり大きく全面的に始めるのではなく、まずは「小さく」、「期間短く」やる。そして絶対に「経営者がやり続けること」がいわゆる学びを実践することであると教えていただきました。また切磋琢磨できる仲間の存在も私にとって本当にありがたいです。私は夢や希望を持っています。しかし一方で、常にこのままではダメだという危機感も持っています。自分が変わり続け、走り続けられる環境を自分自身で整備することが大切だと思います。その環境がこれまでの諸先輩方の御尽力により、同友会にあることに感謝しています。

今後の展望

今後の厳しい事業環境を考え、勝ち残り策を打っていきます。今後2年間で事業モデルの転換を図ります。ずっと理想として追い求めてきた「鉄板加工の総合コーディネーター」、「特殊な鉄板の全国販売」を実現したいと思っています。そのために高校新卒採用、人材育成、経営指針書による強いチーム創りを通じてその事業ができる組織をつくっていきます。日々、なかなか上手くいかない厳しい現実に直面しますが、理想を追い求め、必ずその現実を変えていきます。

編集後記(取材の感想)

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