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新年のご挨拶

2015年1月1日

新年あけましておめでとうございます。


筆頭代表理事 田中 信吾

昨年は急激な円安による大幅な原材料、電気料金の値上げや人手不足、エネルギーシフト等、次から次へと難問が降り注ぐ一年でした。アベノミクスにもかかわらず、景況感の上昇が中小企業に広がっていないのは「金融緩和を重視する一方で、成長を高めるための戦略がうまく機能していない」ためだと思われます。今、景気はいかがですかと聞くと原材料、電気代、ガソリン、人件費等の上昇分を価格転嫁できないので苦しいと言われています。これは景気の問題ではなく、経営の問題だと思います。景気が良くなったから利益が増えるという時代ではなくなっています。これからは賃上げできるビジネスモデルを確立する工夫が必要です。すなわちコストを価格転嫁できる分野、ブランド力を持つ商品を開拓してシフトしていくことをやらねば生き残れません。今日ではグローバルの世界は勿論のことローカルの世界でも、どんな方法で自社の強みを積み上げ、相手に買いたいと納得させるリーダーシップが出せなければ、相手にもされません。その絶対に必要なリーダーシップは何かというと、


1つ目:現場力をつけること。私たち製造業では三現主義(現場・現物・現状)とも言います。現場力がなければ、いろいろな決断もできません。私は現場によく行っていますということを言う人がいますが、現場に行く回数が大事なのではないのです。現場に自ら足を運んで何を発見して、それをどう経営に活かしたいのか。現場の課題をどのように経営課題として捉えて解決したかが重要です。


2つ目:自問力です。自分で行う自問自答。本当はどうあるべきか、本当にこれが正しいのか、と自問自答することが大切です。誰かの話や報道を鵜呑みにしてやってしまうというような経営者ではリーダーシップは持てません。まず先に自問して、その足りないところを他から情報で補足するというのが大事です。


3つ目:アイデア力です。自問自答からアイデアが出てくると思うのです。自分で出したアイデアが実になるまで、どれだけ自らが関わり結果を出していくか。愚痴を言うだけで、アイデアは部下に丸投げというのではうまくいきません。経営者自らアイデアを出せる企業というのは、やはり変化対応力もあり競争力のある企業が多いと思います。


4つ目:決断です。経営者も判断を間違えることもあれば、外部要因によって思わぬ変化にさらされることもあります。そのときには、逆に「変えるという決断」を早くするべきです。これからの時代に必要な決断はゴルフプレーのように、ドライバーショットはアバウトな目標でもいいので遠くに飛ばす、セカンド、サードショットは思いがけない環境が来ても適時、目標数字を頭に描きながら最善を尽くし、目標に向かって針路を取っいくような決断だと考えます。


5つ目:粘り力です。一度決断したら、途中でギブアップではダメです。経営指針を作成しても最後まで諦めず結果を手にするには粘るしかない。改革も経営もうまくいくかどうかは、経営者がどこまで粘られるかというところに尽きるのではないでしょうか。


この5つの要素がリーダーシップを支え、そのリーダーシップによって経営ができると私は思っています。


今年は特に景気のいい話が周りでささやかれると思いますが、それに惑わされることなく自社の足元を固めてください。
世の中、苦しいことは沢山あります。しかし、それらをぐっとこらえて、常に前を見て進んでいく気概は経営者には絶対に必要です。「運」は待っていても来ません。前向きで、心を開いていなければ素通りしていきます。「人生も仕事もテキストがなく、創造していかなければならないからおもしろいんです。しかし、同時にそこには難しさがある。だから小さなチャンスを逃さないで、それをいい機会に捉えて大きくしていき我慢、辛抱をしながら素直な心で誠実な経営をすることを大切に継続していってほしいと思います。
同友会の三つの目的を忘れないで末永く繁栄する企業を作っていきましょう。


兵庫県中小企業家同友会
筆頭代表理事 田中 信吾
(日本ジャバラ工業株式会社・代表取締役)