会員企業訪問

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株式会社MCS

|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)

会員名  

 

松田 茂久(代表取締役)

所在地  

 

本社 姫路市東延末3丁目56番クラウンヒルズ姫路314
工場 姫路市広畑区西蒲田1664

創業   

 

2006年10月10日

設立   

 

2015年11月11日

従業員数 

 

30名

公式サイト

 

https://mcs-hyogo.com/

入会年月

 

2008年12月

事業内容及び企業の沿革

事業内容

①機械事業部:プラント機械・設備据付・解体及び修繕工事

②土木事業部: 高速道路保全工事及びメンテナンス

(法面保守・草刈・伐採・補修・サービスエリア清掃等)

沿革

2006年  機械仕上げ工として久満工業を創業

     姫路市内に社交飲食店を開業

2010年  兵庫県少子化対策事業の協賛団体として婚活事業開始

2015年  株式会社MCSとして法人化

2016年  高速道路保全工事業に着手

2017年  飲食業、婚活事業から撤退

2019年  ISO9001認定

     先端設備等導入計画認定(姫路市)

     経営力向上計画認定(国土交通省)

     新規事業展開(レーザーによる金属表面洗浄)

2020年  姫路市西蒲田に新工場取得(作業場兼研修所)

     ISO45001認定

業界の状況、外部環境の変化とその中での対策

2013年東京オリンピック開催決定からの建設ラッシュで、多くの職人が関東へ流出。さらに、熟練工の引退や、若年層からの不人気業種といった傾向もあり、数年人手不足の状況が続いていました。そんな中、コロナによる緊急事態宣言の影響で、工事の延期・中止が全国で発生し、職種によっては人手余りの状況に一変しているところもあります。人手が余ると次に起こるのは値下げ競争。同業はもちろん、他業種からも安い単価を提示して参入してくる企業も出てきているようです。また、有効求人倍率がどんどん低下する中で、コロナの影響を強く受けた業界からの転職希望者も増えてきました。先行きが不透明ではあるものの、積極的に採用する企業も少なくありません。

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現在取り組んでいることについて

社内向けの取組みは、経営理念の浸透から、事業計画にそった進捗状況の把握と対策の検討・実施を全社員で毎月実施。ISO9001とISO45001の認証により、日々の業務をできるだけ標準化することと、現場でのケガ・事故防止、健康を維持するための取り組みに注力しています。また求人活動は、中途採用を中心に公的機関の活用に特化し、ハローワークの他、コレワーク(矯正就労支援)や姫路市労働政策課からの受入も実施しています。「経験・年齢問わず、地元の人材を雇用する」ことを掲げており、ここ2年で32名採用しましたが、問題は定着率の悪さ…。「社長すいませんが、今月で辞めます」自分の不甲斐なさを感じる瞬間です。社外向けの取組みは、新規事業として「レーザーによる金属表面の洗浄、錆び取り」の展開を始めています。従来の作業では、電動工具使用による騒音・振動と発塵がありましたが、レーザー導入により作業者への負担が軽減、ゴミ・消耗品も大幅に削減、作業性も向上したことで、SDGs経営の取組みとしてISO関連の機関紙でも紹介されました。

社員に対して

法人化したとはいえ、当時の現場ではゴミのような扱いをされることも多々ありました。それ以外でも作業環境の悪い現場で、歯を食いしばって目の前の作業に対応してくれている社員には感謝しかありません。今期も昇給、賞与(年3回)の支給を実現できましたが、まだまだ改善することが山積みです。「ここに勤めて良かった」「これが俺たちの会社だ!」と胸を張って言える、そんな誇りを持てる会社にする事で、社員に対しての感謝を表現していきます。「辞めと言われても辞めへんで!」こんな言葉を聞くと、やるしかありません!

同友会への想い

経営の基盤は、同友会で学んだ知識と、運営に携わった経験の多くが活かされています。特に、本音で話して頂いた方々からの助言は忘れられない言葉になっています。「懇親会だから本音で話せる」ではなく、例会、ブロック会でも本音で話せる場になれば、更に盛り上がっていくのではと感じます。すごい会社の方がいる、すごい経験をされた方がいる、そんな憧れるような企業家がたくさん所属する同友会。「いつかあいつを抜いてやる!」「いつかあの方に近づいてやる!」と自分を奮起させる大切な場所です。

今後の展望

今は誰も知らないMCS。でも姫路で一番多くの職人を抱える企業として規模を拡大していきたい。そこに必要な許認可・資格を取得し、社員の技術・能力の向上をはかり、「任せて安心、勤めて納得」な会社を目指していきます。コロナのせいではなく、国の補償に頼るのではなく、自分の力で歩ける力を持ち、更に、社員やその家族、お客様、社会に貢献できる企業としてコツコツ前進するだけです。「人にしかできない仕事」を軸に、雇用の安定と福利厚生の充実、そして社員の給与アップを実現するために、企業家としての力を磨き続けていきます。

編集後記(取材の感想)

目標完遂まで手を抜かず、気も緩めず、目先のお金に頓着せず、最短距離で成果を出す。

そのためなら寝る間を削る事など厭わない。昼も働き、夜も働き、日曜日も働いた松田さん、いつ寝てたの?諸外国にエコノミック・アニマルと皮肉られた昭和中期の企業戦士のマインドを、そのまま受け継いだかのような働き方を止め、システマチックに計画した働き方に変えた時利益は上昇を始めた。と聞いて戦略とは何かを改めて考えました。

 

西はりま支部

川中 功