会員企業訪問

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阪神特殊自動車株式会社

|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)

会員名  

 

足立和宏(代表取締役社長)

所在地  

 

兵庫県伊丹市瑞原1丁目28番地

創業   

 

1925(大正14)年

事業内容 

 

一般貨物自動車運送事業(霊柩)

従業員数 

 

37名(パート含む)

公式サイト

 

https://hantoku09.jp/

入会年月

 

2017年3月

 

事業内容及び企業の沿革

大正14年丹波市(旧氷上郡)氷上町にて葬儀用花輪の専門店として創業。
その後、尼崎市で葬儀社事業を開始し、グループ会社のご遺体の搬送業が分社して、現在の会社となる。「心をこめて、大切な人を。」
という経営理念に基づき、近畿圏(兵庫県・大阪府・京都府・和歌山県・奈良県・滋賀県)の葬祭業者様や地方公共団体様からの故人様の搬送業務委託を主に、ご遺体の搬送サービスを提供している。
現在、兵庫県内に5営業所を展開、今後、姫路市内に営業所の開設を準備中。

 

業界の状況、外部環境の変化とその中での対策

以前は、葬儀も規模が大きく、予算もあったことから、葬儀会社は輸送、食事、花などを内製化をしていた。
小さな葬儀会社が増えており、単価も下がっていることから、外注に変わっているため需要が増えている。ご遺体の輸送業は、認可制のため新規参入が少ないニッチな産業。
業界では若い働き手がいないため人材不足となっている。

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現在取り組んでいることについて

3年前から新卒採用を初めて、2019年2人、2020年1名、2021年1名採用している。
若いので、関係業者さんに可愛がって貰えている。現在では同業者同士で協力する体制を構築している。関西から九州へご遺体の輸送の依頼があった際は、自社で輸送していたが、広島で現地業者さんにバトンタッチすることで労働時間の適正化をしている。

社員に対して

働き方改革を行っている。
以前は1日36時間勤務が基本だった。
待機も多いときもありその時間は自分の時間を過ごしていたが、社員さんの高齢化などもあり健康面などで課題を感じていた。
現在は1勤務24時間、社員数約2倍にすることで労働時間の適正化を実施。
収入が減ることを心配する社員もいたが、健康のことも考えると大きな反発もなく移行できた。

同友会への想い

速水さんに誘われたが2年間断っていた。
西村さんに誘っていただいて、2人から声をかけてもらえるのは、何かご縁があるのではないかと思い入会をした。
誘っていただいたお2人には感謝している。
業界では異業種の事例を聞く事はできないが、気になる企業があれば、会員さんや、事務局にアポイントを取って企業訪問をしている。
今後、分社や託児所の設置などを考えているので、実際に実施されている企業さんに訪問した。
また、例会で聞いたサンクスカードなど、良いと思ったアクションはまず実施している。

今後の展望

「弊社は葬儀社さんのトータルサポート会社を目指します。
中小規模の葬儀社さんの人材不足をカバーする夜間の受付代行業を行っています。
営業所で今までは車庫としてのみ使っていたが、葬儀社様向けの設備を設置することで、収益を生み出す活用を進めています。」
今後は他の事業者さんへの人材育成やコンサルティングなども計画されているとのこと。

 

編集後記(取材の感想)

今回の訪問で遺体搬送業について詳しくお話を聞かせていただきました。
家族がなくなった時に、遺族は悲しみの中、遺体を自宅に迎える時に穏やかに迎えられるように連れてきてくださるから安心して葬儀を迎えられるのだと思いました。
葬儀の中で、目立たないけれども影の立役者だなあと思いました。
足立さんは葬儀社さんの課題もしっかり把握されて、自社にお役に立てることが無いか考えられているからこそ、関西で大手のご遺体の輸送業をされているのだと実感しました。
貴重な機会をいただきありがとうございました。

 

おはし総研株式会社 代表取締役 西垣 勝貴