会員企業訪問
VISIT
会員名
篠原 和隆（代表取締役）
所在地
神戸市中央区元町通4-3-8
創業
1999年11月
事業内容
美容室の経営、職業訓練校の運営、保育所の経営
従業員数
30名
公式サイト
入会年月
2017年7月
事業内容及び企業の沿革
27年前の篠原氏が25歳の時、父から美容院を引き継ぎました。経営を始めた当初は「スタッフ100名にする」と目標を掲げ荒業を敢行し、最大で美容室を7店舗まで拡大。しかし、実際の経営はかなり厳しく、同友会との出会いで目標を変更して、現在は美容室1店舗、FC美容室2店舗、保育園1園を経営されています。
業界の状況、外部環境の変化とその中での対策
美容室は人の入れ替わりが激しく、なかなか長く勤めてくれる人が少ない業界とのこと。そんな中、美容室で最終的に売上を上げてお店に貢献してくれるのは長く続けて勤めてくれる人物！そこで篠原氏は、神戸で1番働きたいサロンを目指し、スタッフの思うホワイトな働きやすい職場づくりを実践されています。
現在取り組んでいることについて
「神戸で1番働きたいサロンにすること！」に取り組んでいます。その①は、スタッフからの声がキッカケになった保育園の経営です。美容室のすぐ近くに土日でもお子さんを預けることのできる保育園を経営し、小さいお子さんのいる働きたい女性スタッフが仕事を辞めなくても働ける環境を整備されています。そのおかげもあり、現在のお店に長く勤めている方は20年を超えているそうです。その②は、雇用形態を業務委託にすることです。美容師スタッフと雇用関係を結ばずに、業務委託にすることで、収入アップやモチベーションアップに繋げています。逆に、修行中のアシスタントスタッフは、仕事に自信が無かったり売り上げも安定しないため、正社員として雇用することで収入を保証しています。結果として、篠原氏の美容室のスタッフは、ご自身のペースで安定した収入と生活を得ることができ、神戸で1番働きたいサロンを実現されています。
スタッフに対して
当初は、深夜まで研修やミーティングをするなど昭和の職人教育をしていたそうですが、現在では就業時間内に実施することはもちろん、会社に関することだけでなく、社会のルールや常識も含めて若いスタッフと一緒に現代の感覚で教育をされているそうです。また、篠原氏の考えとして、オーナーの思いとスタッフの思いは違う！というものがあり、オーナーは売り上げやサービスの質や会社の成長の事を多く考えますが、スタッフは自身の収入や働きやすさを一番に考えるものなので、自身との考えの違いを尊重しているとのことです。これが、会社のスローガンである『認め愛 感謝し愛 成長し愛』の社風になり、スタッフを応援することに繋がっています。
同友会への想い
同友会入会のきっかけは、「経営を続けるために経営指針書が必要だ」との考えからでした。
同友会入会前から目標を立てていましたが、成文化セミナーで過去にまで遡り深掘りして明文化された経営指針書は、現在のサロン経営、幼稚園経営に大きく役立っています。
今は自身の経験を生かして、急速な時代の変化に柔軟な対応ができる若い同友会員を、陰になり日向になり応援していきたいと感じています。
今後の展望
スタッフの希望を聞き、現在好調な通販部門を拡大して、美容師以外のスタッフも活躍できる環境を提供したいと考えています。また、保育園の利用も自社のスタッだけでなく、同じ悩みのある美容室にも声かけをして、同じ地域の美容業界が働きやすくなることにも貢献できればと考えています。
編集後記（取材の感想）
美容業界の変革を牽引する篠原和隆氏の経営哲学に感銘を受けました。スタッフの方々の声を大切にし、保育園の設立など独自の施策で女性スタッフが働きや環境を築き、長期的な雇用安定を実現している姿勢は本当に素晴らしいと思いました。
同友会への熱い想いや、将来への展望も明るく、地域社会への貢献を志す姿勢がとても胸に残りました。
広報委員 ごとう接骨院 院長 後藤 哲史
