会員企業訪問
VISIT
会員名
石田 幸次朗(代表取締役社長)
所在地
洲本市桑間310-10
創業
1982年1月
設立
1987年7月
事業内容
プラスチック射出成形用金型の製作・プラスチック射出成形・製品設計支援
従業員数
19名(パート含む)
公式サイト
入会年月
2019年4月
事業内容及び企業の沿革
• プラスチック射出成形用の金型設計・製作・修理・改造を中心に、関連する業務全般を実施。
• プラスチックの量産(射出成形)も主力事業。
• 近年は「ものづくりのワンストップサービス」に注力。
現在は第39期を迎え、創業から44年。私は2代目として会社を引き継ぎ、経営にあたっています。
先代は大阪の金型メーカーに勤めていましたが、独立して現在の会社を立ち上げました。創業当初から幅広いお客様と取引を行い、事業も金型製作のみから成形事業も開始と拡大中。2013年に社長交代となり、私が経営を担うことになりました。
業界の状況、外部環境の変化とその中での対策
業界としては、中国での金型製作が全世界の半分を占める状況となり、日本は第3位ですが、そのシェアは7.8%とかなり縮小傾向となっています。射出成形用の金型については、国内では約4,000億円程度の規模ですが、年々厳しくなってきています。国内で金型製作をする場合は、高度化、高付加価値、短納期を求められることが多く、現状維持では衰退につながる状態です。
弊社も常に社内の生産効率の改善と自社でできることの拡大を意識して、事業拡大に取り組んでいます。社内改善としては情報共有、特に数字の面を、管理職を始め、全社員と共有することによって納期及び原価コストの改善を図っています。
また、新しい技術や取り組みに対応するため、展示会等での情報収集やお客様や仕入先との交流を大切にしています。
現在取り組んでいることについて
ものづくりのワンストップサービスを前面に出して新規顧客の獲得を進めています。
「お客様の創りたい!」を実現するためには、「金型」だけのものづくりを提案するのではなく、お客様のためになる提案をするように努めています。
また今期は価格決定権を持てるような商品開発をスタートする予定です。
社員に対して
今後、「石田金型で働いていきたい!」を見える形で実現するために、社内就業規則を再整備、社内評価制度、報酬制度の見直しを現在進めております。特に自己研鑽を進めていくために会社として援助規定を新たに制定し、ここ2年間は社員一人ひとりが成長できる環境作りに力を注いでいます。
社員と共に10年ビジョンに掲げている「地域の同業他社の中で一番働きがいがあり、給料が高い企業になる」を実現していきたいと考えています。
同友会への想い
私が同友会に参加したきっかけは、自分の経営に対する自信のなさからでした。
自社の方向性をどう定めればよいのかを悩む中で、経営者としての軸をつくるヒントを求めて、同友会の場に足を運ぶようになりました。
気づけば週に3 〜4回、同友会の活動に通うほどになり、今ではそこで得られる学びが経営の支えになっています。自分の知らなかったことに気づかされる場面も多く、「参加してなんぼ」と言えるほど、学びが日々転がっていると実感しています。
同友会での学びは決してマイナスにはならず、すべてがプラスとなって自分に返ってくると確信しています。特に「経営指針書」の作成は、経営者として絶対に取り組むべきことであり、現在は経営指針成文化セミナーにケイローとして参加し、更に学びを深めています。
今後の展望
2022年に作成した10年ビジョンが折り返し地点に来ているので、これを達成することで厳しい外部環境に負けない強靭な会社になるように努めていきたいと思います。
そのためにもまずは「普通の会社」を目指して、社内改善に取り組み、お客様に頼られる会社づくりをしていきます。
編集後記(取材の感想)
今回は工場見学もさせていただき、金型を使ったものづくりの現場を間近で見る貴重な機会となりました。
初めて見る工程には驚きと感動があり、困っているお客様の声に耳を傾け、「本当に創りたいもの」を一緒に考えてかたちにする姿勢から、お客様との信頼・信用を丁寧に築いていることが伝わってきました。石田さんの言葉には社員やお客様への深い想いが込められ、同友会型ビジョナリーカンパニーの「普通の会社」を目指す姿勢と、経営指針書で掲げた10年ビジョンに向かって着実に歩む姿がとても印象的でした。
兵庫支部 広報副委員長
株式会社Dumplin 頃末 百香