会員企業訪問
VISIT


会員名
楢井 貴博(代表取締役社長)
所在地
尼崎市長洲西通1丁目13-1
設立
1988年
事業内容
知育教材(0~5才)の企画・製造・販売
従業員数
日本50人(うち正社員35人)海外含め250人
公式サイト
入会年月
2024年4月
事業内容及び企業の沿革
株式会社エド・インターは、「Education(教育)」とInternational(国際的)」の二つの言葉を組み合わせた名前で1988年に設立されました。同社が掲げるビジョンは「知育玩具で世界中の子どもたちと共に笑顔あふれる未来を創造する」ことです。経営理念には「私たちからはじめる笑顔の連鎖」を掲げておられます。社員の笑顔、お客様の笑顔、子どもたちの笑顔が循環しながら幸せのサイクルを生み出すことを使命とされています。
設立当初は幼児教室運営を目的としスタートされました。現在も設立当時と変わらず「七田式」という教育理論に基づく教室を芦屋・西宮北口・尼崎3拠点で40年以上運営されておられます。
業界の状況、外部環境の変化とその中での対策
知育玩具業界は少子化の影響を受けながらも、保護者の教育意識の高まりで一定の需要を維持しているといいます。一方で円安や原材料・輸送費の高騰が続き、価格転嫁が難しい木製知育玩具メーカーにとって厳しい経営環境が続いているそうです。そうした中、同社は早くからアジア生産を行い、現在はベトナム自社工場を軸に安定した製造体制を確立されています。現地調達や効率化で為替リスクにも備え対応できる基盤を整えてこられました。国内市場縮小を見据え、ASEANを中心に海外展開を強化、文化や嗜好に合わせたローカライズにも積極的に取り組まれています。販売面ではB to Bでのリアル店舗への自社ブランド商品展開を大切にしながら、OEM事業も拡大。収益源の多様化を図っておられます。組織づくりにも力を注ぎ、変化の大きい時代においても持続的に成長できる体制を整えられています。
現在取り組んでいることについて
同社は「人の力を最大限に引き出す組織づくり」と「海外でのローカライズ商品開発」を重点テーマに掲げておられます。
社員増に伴い管理職層の拡充を進める一方で、部署間の視点のズレやお客様視点の不足といった課題にも向き合ってこられました。解決に向けて全体最適・長期視点を軸に心理的安全性を高める“ワンチーム”体制の構築です。管理職向けコーチング研修や、全社員に向けた思考力向上研修の実施。さらに家族参加型イベントなどの開催で「関係の質」と「思考の質」の向上にも取り組んでおられます。マーケティング部やOEM事業部を新設し、新規顧客開拓と付加価値向上を推進され、海外ではタイ、ベトナム、オーストラリア向けに現地の嗜好を反映した製品開発を加速。自社工場による品質向上とリスク分散にも取り組み、より強固な安定供給体制の構築を目指されています。


社員に対して
同社は「社員一人ひとりの強みを生かし、チームとして成果を最大化する環境づくり」を経営の中核に据えています。心理的安全性を何よりも重視し、定期的な1on1面談を通じて一人ひとりの意見を丁寧に吸い上げています。強みを伸ばし、弱みはお互いに補い合う組織づくりを進めてこられました。
評価制度の公平性向上や給与水準の改善にも取り組んでいます。経営指針書の浸透もすすめ、管理職それぞれに適した個別研修、細かなミーティングなどを重ね、成長と帰属意識の向上を目指しています。経営者は「課題は仕組みにある」と言われ、優秀な社員の力を最大限引き出すための組織改善に重点的に取り組まれています。
同友会への想い
同友会との出会いは、「私にとって大きな転機であり、かけがえのないご縁です。」と語ってくださいました。指針書作成を通じて先輩経営者から多くを学び、ブロック会やセミナー、役の経験の中で経営者としての姿勢を磨いてこられたといいます。多様な業種の仲間の報告や決算に触れることで、自社の課題を客観的に見つめ直す機会を得られ、その学びを社内へ具体的に落とし込んでこられました。
また困ったときには率直に相談し、自分も100%で応える。その積み重ねが、自らの成長と会社の発展につながっていると実感されているそうです。利害を超え、「人を生かす経営」という共通の志のもと、本音で語り合える関係性が、入会されてから感じている最大の価値だと話してくださいました。
今後の展望
同社は2034年を見据え、「日本の小さな木製玩具メーカーから世界的に活躍する知育玩具総合知育玩具メーカーへの進化」を掲げています。売上を現在14億円から50億円規模へと拡大し、人中心の経営体制へ転換していく方針です。その実現に向けて管理職を倍増させ、育成と組織力強化を進めていく考えを語ってくださいました。中期計画では、「関係の質」と「思考の質」を高めるグッドサイクル経営を軸に、マーケティング・OEM事業の強化、付加価値向上による給与改善、評価制度整備、ASEANでのローカライズ戦略推進など多面的な施策を展開されます。心理的安全性を高め、社員一人ひとりが安心して挑戦できる組織づくりにも力を入れていくとのことです。急成長ではなく基盤構築型の成長を志向する姿勢が印象的でした。社員が活躍できる環境こそが企業永続の鍵である。その熱い思いが強く伝わってきました。
編集後記(取材の感想)
株式会社エド・インターの取材を通じ、知育玩具への情熱と理念を軸に「人を生かす経営」を実践されている姿が強く印象に残りました。笑顔の連鎖という原点を見失わず、社員一人ひとりへの深い信頼と成長を中心に据えた経営姿勢が同社の未来を力強く形づくっていることを強く感じました。
株式会社クドウ 代表取締役
工藤 利昭