会員企業訪問

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日高食品工業株式会社

|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)

会員名  

 

河﨑 廣信(代表取締役社長)

所在地  

 

姫路市花田町勅旨30-1

設立   

 

昭和24年12月

事業内容 

 

昆布を主とした海藻乾物加工事業

従業員数 

 

正社員35名、パート40名

公式サイト

 

https://www.hidaka-foods.co.jp/

入会年月

 

2005年9月

事業内容及び企業の沿革

大正13年    創業

昭和27年10月  社名を有限会社日高物産から日高食品工業株式会社へ変更

昭和60年9 月  4代目社長河﨑黎治が代表取締役に就任

平成12年9 月  北海道函館市に有限会社北前船物産を設立

平成17年9 月  5代目社長河﨑廣信が代表取締役に就任

平成19年9 月  現住所(姫路市花田町)に新社屋設立、及び移転

平成20年4 月  大日本水産会HACCP取得

平成29年9 月  商品開発部門設立

平成30年12月  昆布屋きたまえOPEN

業界の状況、外部環境の変化とその中での対策

業界の状況として、北海道の昆布の生産量が減少してきています。30年前は3万t以上あったものが1.5万tになり、少ない昆布を取り合っている状況。

海の汚染、生産者減少などなど…地区によっては平均年齢が60代後半だったりして世代交代もなかなか上手くいっていない状況です。

結果、生産量減少によって昆布自体の価格が高騰。その中での対策として、付加価値を高める製品づくりを行っています。

ダシ昆布は昆布をカットしているものが他社でも販売されていますが、自社ではもっと手の込んだものを製造します。例えばとろろ昆布、ふりかけ昆布などより加工した製品を製造しています。

原料の昆布の確保に関しては、他社と比較して確保できています。産地と直接取引をしたり、本州の卸業者とのパイプの太さなどがあって自社ではまだ大丈夫です。

昆布は元々日持ちするので2〜3年使えますが、安定して仕入したり卸業者側の無理も聞いたりして信頼関係を築いています。

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現在取り組んでいることについて

元々、営業チームが集まって商品開発をしていましたが、一昨年、商品開発の新部署を作って稼働を始めました。BtoBについて、卸や小売りに販売していましたが、姫路城ちかくにて店舗で販売スタートして、インターネット販売もスタートしています。

BtoCにも力を入れていっているところで、店舗はアンテナショップ的な意味合いも大きいです。海外の方々に向けてのアピールにも一役買っています。

 

社員に対して

一人の誕生日に対して100円集める。社員と社長合わせて1万円弱を使ってプレゼント。普通は周りがプレゼントを選ぶところを、本人が趣味などプライベートが表現される物を選んで当日朝礼にて発表。

一番力を入れていることは朝礼で、すごく大事にしていて毎日20〜30分やっています。

業務連絡だけでなく、お客様、仲間などに対して「ありがとう」のテーマの発表をしています。毎日無理にでも1つ発表してもらっています。

自社の有給消化率も今期で80%を超えてきて、2年後には100%を目指しています。

正社員35名、パート40名いますが、社員とのコミュニケーションは面談がメインで、半年に1回マンツーマンでしています。

パートさんはランチ会で、会社でお弁当を用意し2、3人の少人数で雑談するよう心掛けています。例えば年2回、アンダー30といって30歳までの若手のみ参加できる飲み会の開催や、女性が多い職場なので、年に1度は皆さんで少しお洒落をして結婚式場を借りて食事をして非日常感を味わってもらったりします。

同友会の研修以外に、新入社員、幹部、日創研、などなど外部機関の研修も使っています。自分自身が話す機会としては、月1回、全体朝礼という自分が話す時間があるのでそこで話したりしています。

同友会への想い

まず経営指針セミナーに参加させてもらって、労使見解では自分の考える社員さんとの関係性に頭を打たれました。今は新入社員の研修、幹部研修など活用させてもらっています。

父が他界して0からスタートして、かなりのワンマンで社内環境もグズグズでした。分からないなりにも承継して、分からないなりに入会して参加して、会員同士で交流をもつことで理念が大事、社風が大事…など、自然と学びにつながってきたと感じています。つまり、同友会活動を通して経営者の糧になってきました。

いまのブロック長は学生時代のバスケ部の後輩なのですが、いまは立派な経営者に成長され、今は学ぶ友として、いつも良い刺激を頂いています。

今後の展望

2本柱、人材育成と商品開発をさらに強化させていきます。これから人口が減少していき、昆布というマーケットも減少していきます。もっともっとテーマをもって育成、開発をするべきだと感じている。例えば腸内環境の整備など。方向としては、ニッチではないけどどっかに尖った部分を作っていく予定です。

編集後記(取材の感想)

何も分からないまま承継して、同友会活動の中で自社を見つめなおし、回復させたという、私も是非とも参考にさせていただきたい内容でした。実際社内もとてもきれいで、社員さんの挨拶など徹底されていますが強制されてやっている感じではないことが印象的でした。良い会社をつくろう、良い経営者になろう、良い経営環境をつくろう、という同友会理念に基づいた素晴らしい方、素晴らしい会社だと感じました。

中はりま支部 広報委員