会員企業訪問

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兵庫明光販売株式会社

|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)

会員名  

 

冨田 雅信(代表取締役)

所在地  

 

神戸市須磨区千守町1-5-32-103

創業   

 

1979年(昭和54年)5月

設立   

 

1990年(平成2年)11月

事業内容 

 

株式会社明光商会の製品(МSシュレッダー、MSパウチ、MSボイスコールなど)の兵庫県販売会社としての製品の販売・修理等。その他OA事務機器の販売

従業員数 

 

9名

公式サイト

 

https://hyogomeiko.com/

入会年月

 

2015年(平成27年)1月

事業内容及び企業の沿革

1979年5 月   明光商会 神戸出張所として創業

1990年11月  兵庫明光販売株式会社を設立(法人化)

1995年1 月   阪神・淡路大震災により社屋事務所倒壊、仮社屋で営業継続

1997年4 月   冨田雅信 入社

1998年1 月   社屋事務所再建

2012年12月  県下官公庁などの顧客拡大

2014年11月  先代の急逝により、冨田雅信が2代目代表取締役に就任(親族外承継)

2015年2 月   長田事務所開設

2016年4 月   富士ゼロックス株式会社特約店として複合機事業を開始

業界の状況、外部環境の変化とその中での対策

主力商品である業務用のオフィスシュレッダー(MSシュレッダー)はマーケットシェアの7割近くを維持しております。業務用シュレッダー国内最大手の株式会社明光商会の地域販売会社として、兵庫県に密着した販売・保守体制で約2,000社のエンドユーザー様と直接取引を行い、かつ約70社(二次販売店を含めると280社)のビジネスパートナー様との販売ネットワークを構築しております。

これまで、1997年頃のダイオキシン問題・学校等焼却炉廃止時と、2005年頃の個人情報保護法施行など、二度の会社業績のバブル需要と崩壊を経験しましたが、現在はシュレッダー需要そのものが飽和状態で、良くも悪くも安定した売上を維持しております。

しかしながら、ペーパーレスや企業減少の厳しい外部環境の変化に備え、新たな事業や取扱商品の拡充などへのチャレンジを続けております。

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現在取り組んでいることについて

第一に取り組んでいることは、経営理念の浸透です。5年前に他人承継で社長に就任後は、同友会に入会し、一人で経営理念・指針書を作りあげましたが、成果が伴いませんでした。そこで、今一度、みんなでどうしたいか徹底的に話し合い、社長の想いも再確認して経営理念から作り直しましょう、と、幹部社員が音頭をとってくれました。みんなでディスカッションし、「笑顔と幸せを分かち合える共創カンパニー」を「全員の手で」作ろうと。作り上げた経営理念は、現在社屋に掲げています。

また、社員が主人公の会社創りを目指し、全社員参加の月1回のプロジェクト・ミーティングを行い、人材育成やES・CS向上などの全社的な課題について、全社員がテーマ毎に分かれたプロジェクトに参画し、、アイデアを出して実行できる仕組みを作りました。

プロジェクトメンバーの中には、ES向上のために社内アンケートをもとに、マニュアルや仕組みづくりを行い、働き甲斐のある職場とは?モチベーション向上のためには?自分たちの会社の将来は?など、真剣に話し合いの場作りをしてくれる幹部も育ってきました。コミュニケーション不足が課題だった自分と会社が明らかに変わり始めています。

社員に対して

かつては、会社の業績をマンパワーで支えても、保守的で退廃的な言葉も飛び交った時代がありましたが、今は様変わりし、全社員参加の経営指針書の策定や、現在のプロジェクト・ミーティングで、全社員が、会社を、他人事ではなく、当事者意識を持って、主体的に関われるようになりました。

とはいえ、その過程では、社員とぶつかって、総スカンをくらってしまい、苦しんだこともありましたが、そのような経験を経て、今の社員との強固な関係が構築できましたので、社員みんなにはとても感謝していますし、頼もしく感じています。

同友会への想い

もともと自分は一人で何でもやるタイプなのですが、同友会に入って、人に任せることや、社員と共に育っていく、という精神を学び、自分自身が大きく変わりました。また、様々な会社がそれぞれの経営指針書を実践していることを学び、トライ&エラーを繰り返しながらも、会社を経いかなければならないかなど、少しずつ分かりかけてきました。

そして、同友会の一番の魅力は、豊富なコンテンツはもちろんですが、経営者としての私を叱咤激励してくれる、本気本音で関わってくれる「心友」たちに出会えたことです。「人は人でしか磨かれない」、この言葉は特に印象深く、常に心がけています。

今後の展望

まず、当社を、明光商会グループ販売会社の中で、売上・経常利益ともナンバーワンにすること、さらに、新たなマーケットとして、明光商会製品以外の事業を育て、飽和状態にある既存製品が伸びなくても、堂々と生き残れる会社にしていきたいと考えます。それが、社員への安心と笑顔にも繋がるからです。

そして、来年2020年が会社設立30周年です。そのため、これまで会社を支えてくれた社員やその家族、仕入先、ビジネスパートナー様への感謝の気持ちを込め、小規模ながらも記念イベントを来年11月に開催し、それに合わせて、私と全社員の念願であるオフィス移転を実現させます。そして、更なる次のステージへ社員とともに踏み出します。

編集後記(取材の感想)

今年1月、東神戸支部例会で報告された冨田氏。先代社長の急逝で、急遽、社員から他人承継で社長となった経緯、経営を学びたいと入会された同友会で経営指針書を作成し、社内で発表して起こった、社長対全社員という対立。

それがあったからこそ今では社員と共に、社員の夢を叶える指針書作りをしておられます。例会での冨田氏の軌跡や思いを聞いた上での今回の会社訪問でした。社員さん達の明るく真剣な眼差し、社内の温かい雰囲気は今までの紆余曲折の上に作り出されたのだな、という思いを強くしました。

東神戸支部 広報委員