会員企業訪問

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株式会社ニッショー・エレック

|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)

会員名  

 

西田 真二(代表取締役)

所在地  

 

加古川市野口町北野179-8

創業   

 

1971年4月

設立   

 

2016年11月1日

事業内容 

 

電気設備設計・施工、空調設備設計・施工、配電盤・制御盤作成

従業員数 

 

4名

公式サイト

 

http://www.nissho-elec.com/

入会年月

 

2012年11月

事業内容及び企業の沿革

1971年4月、父西田紀夫氏が西田電気設備商会を創業。西田氏は中学生の時から、アルバイトで仕事を手伝っておられました。1998年4月に入社し、法人化は完全に世代交代するタイミングの2016年にされています。

事業内容は、電気工事全般で、住設、公共施設、プラントと何でも出来ることが強みと考えられています。売上の構成は、3本の柱を考えられており、偏り過ぎないよう事業拡大されてきました。柱のうち二本は大手企業等の下請けであり、もう一本は西田氏の個人的な繋がりのお客様です。

業界の状況、外部環境の変化とその中での対策

建設業界としては、2020年東京オリンピック、2025年大阪万博と、大きなイベントがあるので当面の間は好況と見られています。そのため総じて人手不足の状況であるとのことです。「人手」が確保できれば売上も上がるが、「人手不足」は、建設業界全体としてアピールのスキルが低いのが一因であり、業界のイメージアップが重要である、と考えられています。

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現在取り組んでいることについて

強みは、施工専門技術者のスペシャリスト集団であること、商品は技術力・対応力・人間力であり、お客様からのリクエストに対しては、クイックレスポンスを徹底されているとのことです。

また、今後の飛躍のために、引続き仕組みの整備をされています。工事を受注する際に、電設資材を一式で受注する事で管理会社の材料購入の手間を省き、その管理を担うことにより、作業効率のアップ・社員の知識向上・管理会社との情報共有の円滑化が図れているそうです。

この結果、現在売上は拡大傾向にあり、業態変化に対応するためにも施工管理できる体制を整え請負金額を上げることで、下請から元請へのステップアップに取り組んでおられます。

社員に対して

自分でするべきことは自分でしないといけない、との思いから、社員は突き放しているとのこと。しかし「社員を見捨てることはしません。一緒に苦労して、成長して欲しいんです。」と西田氏。

その言葉どおり、次世代のリーダー作りに注力したいと考えておられ、そのために候補者には、しっかり数字を見せているとのことです。西田氏が考える強い会社は、社員一人ひとりが会社の命運を握っている自覚を持ち、そんな社員たちと積極的に意見交換することで成長している会社。

そのためには、人材育成に注力しつつ、高い向上心や自社の発展を願う社員が活躍できるよう、労働環境も改善していかなくてはならないと考えておられます。「社員にはもっと今より高みに昇ってもらいたいし、自分と同じ景色を見てもらうことで価値観の共有や、幸せの共有をしたいんです。」と力強く語って頂きました。

同友会への想い

西田氏自身がものすごく弱っている時に、立ち直る「きっかけ」をくれたのが同友会の仲間だったそうです。「同友会で気付かされた『感謝』とは、周りの人が僕を見た時に、僕が人に感謝出来ていれば、その振る舞いから相手に伝わり、相手はそれを感じて僕に対して警戒心を解き、本当に分かり合えることで仲間が増えるのだと思います。」とのこと。西田さんはこれを同友会内で続けておられ、確実に仲間を増やされています。考え方ひとつで世界観が変わったそうです。

西田氏は、この「感謝」が原動力となり、社内ではこの「感謝」をばらまきたい一心で、日々社員さんとの関わりを大事にしようとされています。西田氏自身の真剣さが人を動かしています。

2年間のブロック長の時は、自分自身の中でテーマを持っておられ、どうしたら人を巻き込めるのだろうか?と、人の巻き込み方を重点的に実践されていました。会社に置き換えて社員を巻き込みたかったのだそうです。ブロック長を経験して気づいたのは、その時はまだ大人数をまとめる技術はなかったということだそうです。しかしそれらの経験が、現在のプラス委員会の委員長としての活動に繋がっている、とのことです。

自社の問題を真摯に受け止めることにより新たな課題に気づき解決のきかっけになること。そのヒントが同友会にあること。経営者である以上、うやむやにせず、考え、学び、解決することにより自社の発展に結び続けていきたい、との思いを強くされています。

 

今後の展望

西田氏は、自社の課題は「人材の雇用と育成」と考えられています。売上・利益を確保することはもちろん、まずは労働環境を整え、人材教育が出来る風土づくりこそが、会社の成長への近道である、とのことです。

その為に雇用を促進し、教育環境を充実させながら、2年後には社屋の新築も計画に入れておられます。また、「職人を養成する施設をつくり、会社・業界・地域にとって、人材育成の面だけでなく、現場の品質向上、安全確保につなげたいと考えています。つまり、お客さまへのサービス向上、満足度向上となり、感謝される会社として、自社のあるべき姿と重なると考えています。」と最後に締めくくって頂きました。

 

編集後記(取材の感想)

今回の取材を通して、西田さんに見事に巻き込まれてしまいました。しかも温度高めで。「感謝」という言葉を何回も聞いた取材でした。また、愛情たっぷりに社員への思いを語られたり、学びに対する貪欲な姿も見せて頂きました。同友会の活動を通じて、ご自身も会社の成長を確信されており、今後のご活躍に大いに期待して大丈夫だと思いました。

西田さん、今回は本当にありがとうございました。

東播支部 山本 一郎