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株式会社成田

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会員名  

 

福井 啓太(常務取締役)

所在地  

 

洲本市中川原町中川原1387番地1

創業   

 

昭和22年4月(創業73年)

事業内容 

 

総合建設サービス業

従業員数 

 

25名(男性17名、女性8名)

公式サイト

 

http://www.awajiisland.com/

入会年月

 

2014年8月

事業内容及び企業の沿革

当社は大工であった私の祖父が建築業として昭和22年に創業しました。大工なのに高所恐怖症であった祖父は高度経済成長期を契機に公共土木工事に重きを置くようになりました。人を雇うようになり、屋号も必要になり「成田建設」と名付けました。当時、近くに建設業の「福井組」があり、先に手広く事業を始めていたので福井建設と名付けるのをはばかり、以前に神戸の成田建設というところで仕事をしていたこともあり、響きも悪くないのでそう名付けたそうです。昭和41年に当社は一度倒産を経験しております。倒産後は夫婦2人で三輪トラックに乗り淡路島中の道路の穴ぼこの修繕作業をし借金を返していったそうです。当社がアスファルト舗装を中心とした維持・修繕工事を強みとするのはここからはじまりました。

業界の状況、外部環境の変化とその中での対策

建設業界は、1990年代と比べて工事量は2分の1以下に減少しています。一方で、高度経済成長期に作られた道路や橋は、老朽化を迎え、維持・修繕工事が必要となっています。当社は、このような環境の中、当社の強みでもある維持・修繕工事の売上を高める方向で取り組んでいます。また、淡路島は少子高齢化が進んでおり、お年寄りの多くの方は、昔当たり前にできていたことができなくなって、大変困っている状況にあります。そこで、“お困りごと”の解決にスポットをあて、地域住民に喜ばれるサービスを展開したいと考えています。

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現在取り組んでいることについて

当社が取り組んでいる維持・修繕工事は、様々な工種に対応できる多能工が必要になります。そこで、社内の研修委員会を中心に経営指針書をもとに毎月多能工育成の為の勉強会を開催しています。また、官公庁からの維持・修繕工事は、多くの書類作成を必要としますが、一般的に建設会社では、現場監督が、現場が終わった後に、事務所で書類作成を行っています。

当社は、現場と書類作成の作業を分業化し、女性社員が書類作成を日中行うことで、全員、残業が少なく、働きやすい職場環境を築いています。また、少子高齢化等による地域住人の“お困りごと”の解決として、ため池の維持管理をお手伝いする「かいぼりサービス」や建設業という枠を超えて困っていることをお手伝いするサービス「暮らしのお困りごとを解決します!困った時の成田くん」にも取り組んでいます。

社員に対して

現在、社員が安心して働ける環境を構築する為、3つの課題に取り組んでおります。1、社員同士の「聴く力」を養う為、リーダーを中心にコーチングを学び実践しています。2、残業をなくし仕事が終わってからのプライベートを充実させる為、定期的に全社員でTOC研修を実施し業務フローの改善をしています。3、社員自身の幸せの為に、社員一人一人の人間力を高める機会を数多く設けています。経営理念の追求には、まず社員が安心して働ける環境を構築することが大切だと考えています。

同友会への想い

Facebookで、経営指針を実践することで社員が生き生きと働いている会社を目にし、自社もこのような会社にしたいとの想いから同友会に入りました。2018年、2019年の2年間は質より量を意識し、仕事が終わった後、神戸まで車で飛ばして、週6日同友会活動に参加しました。活動の中で、組織の在り方、時間の使い方を身に着け、学んだことを自社に持ち帰って実践することで、会社が年々良くなっていくことを感じています。昨年からは、社員に対して、同友会活動に参加する目的や私自身のスケジュールをありのまますべて共有しましたが、この情報共有により社員との距離が近づいたと現在感じています。

今後の展望

当社は、経営理念を追求する為の目標として10年ビジョンを掲げています。10年ビジョンには、「成田という会社名を聞いて安心してもらえる会社」「笑顔の絶えない会社」「人として成長できる会社」「月曜日が楽しみな会社」「成田祭りをする」など様々な内容が盛り込まれています。これらは、全て、個人と会社の未来・ありたい姿を、社員と一緒にワークを通じて探求し作成したものです。10年ビジョンを、少しでも早く、そして少しでもたくさん実現することが、私の今後の展望です。

編集後記(取材の感想)