会員企業訪問

VISIT

有限会社宮崎電工

|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)

会員名  

 

赤松 竜一(代表取締役)

所在地  

 

兵庫県姫路市飾磨区構1丁目193

設立   

 

2006年1月

事業内容 

 

電気工事業(鉄道工事(電灯電力)・工場プラント電気工事)、盤製造事業(分電盤等の各種盤)

従業員数 

 

16名

公式サイト

 

http://miya-den.sakura.ne.jp/

入会年月

 

2011年7月

事業内容及び企業の沿革

1960年に先代の宮崎氏が、主に鉄道関係の電気工事業として創業されました。その後、比較的年齢層の高い中に、若き赤松氏が入社。2006年に二代目として親族外での事業継承と同時に法人設立されました。現在は、鉄道関係や大規模工場の電気工事を行われています。また、電気工事に加え、鉄道関係に特化した配電盤の製造販売もされています。

業界の状況、外部環境の変化とその中での対策

鉄道関係の電気工事は運行のない夜間の決められた時間内に終わらせる必要があり、現場によって日勤や夜勤など、さまざまな対応が求められるとのこと。変形労働時間制を導入し、状況に対応されています。

コロナ禍で鉄道関係は乗客数減少の影響は大きいですが、そのマクロな影響と違い、計画的にメンテナンスが行われる電気工事の必要性は変わらず、またその大きなマーケットに対して自社のシェアは大きくないので影響は感じないと言われます。

|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)

現在取り組んでいる事と、社員さんについて

社員さんが主役、社員さんが輝く会社でありたいと言われ、新卒採用と社員教育に力点をおいておられます。

設立して数年は、採用しても長続きせず、業績も伸び悩んでいたとのこと。転機は、10年ほど前。経営者の想いに賛同してくれ、成長も期待していた新人が、些細なトラブルにより短期間で退職してしまったことでした。社員教育が、そして社員同士の関係性が出来ていなかったと、経営者自身の他責から自責に考え方が変わられました。

現在は、経営者、社員ともフラットな関係で誰でも話せる場作り・関係づくりを目指して取り組まれています。特筆すべき社員教育の仕組みは、新人と先輩で毎日行う“振り返りの時間”。反省の場というより、できたこと、気づいたことを承認する場とされ、新人のモチベーションアップ、社員同士の関係づくりの大きなファクターになっています。

また、女性も活躍されている会社でもあります。女性スタッフは、事務のほか、現場でも活躍。2018年からは姫路の女子サッカーチーム、ASハリマアルビオンの雇用スポンサーとして、選手を雇用されています。サッカーチームの練習と、現場の業務を並行して活動されています。

また、環境整備もしっかり行われています。皆が、快適に過ごせるような環境も整備されています。事務所内は見通しもよく、一部にフリーアドレスも導入されています。BGMが流れる空間は、まるでカフェのようなオシャレで落ち着きのある場です。女性用更衣室の整備など、社員さんに向き合った環境となっていました。倉庫や部品・工具にいたるまで、3Sがしっかり行われ、特に社内と営業車の整理整頓の取組は、業界誌にも取り上げられたり、社員さんが表紙を飾られるなど、業界でも注目されています。

同友会への想い

現在アウトプットしていることは、全て同友会で学んだこと。また、経営者として悩み苦しむ中、同友会は、安心できて、元気を貰える場とも言われます。

多くの先輩経営者も言われる「同友会に入っていなかったら、今はない」を実感しているとのことでした。

経営指針書の発表、共同求人、MGへの取り組みなど、同友会での学びを現場での実践として取り組まれています。

今後の展望

「人が人を育てる会社」を目指します。それには今より人数が必要で、規模を拡大して行きたいとのこと。

キーワードは「共進化」。本来は生物学の用語ですが、個人の変化が引き金となり、他方が変化するという意味です。各々の個性を活かし、お互いが承認し、個人と会社を紐付けていくことで、成長し輝いていくと笑みがこぼれます。要となるのは教育と採用。そのための利益であり、売上であると言われます。

経営理念とは別に、未来のありたいビジョンを言葉ではなく、複数の画像で表現したものがあります。誰にでもわかりやすいビジュアルイメージとして、社内で共有できるものになっています。

2025年に30名の社員、勇退する20年後には50名の個々が輝く「人が人を育てる会社」を目指します。

編集後記(取材の感想)

短い取材時間の間でも、快適な事務所で、社員さんの笑顔あふれる姿をみていると、宮崎電工の素晴らしい未来がイメージできました。

赤松さんの教育スタンスは、「俺は神じゃないから、教えたこと全部を鵜呑みにせんと、最後の取捨選択は自分でせえよ。」とのこと。先代にもお世話になったことがある同行会員の「先代も同じことを仰ってましたよ。」の言葉に、「忘れていたけど、そうなんや!」と驚かれた赤松さん。DNAはしっかりと受け継がれていました。

 

北はりま支部   広報委員