会員企業訪問

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株式会社マリーコーポレーション

|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)

会員名  

 

川崎 由美子(代表取締役)

所在地  

 

西宮市山口町上山口4-16-32

創業   

 

2006年8月

事業内容 

 

飲食店

従業員数 

 

45名

公式サイト

 

https://niki-ya.com/

入会年月

 

2017年5月

事業内容及び企業の沿革

株式会社マリーコーポレーションは、仁木家「蕎麦とフレンチ」と仁木家「イタリア料理」の2店舗を運営する会社です。代表取締役である川崎由美子氏の実父が経営していた会社が母体となり、蕎麦を中心とした飲食店である「山里料理仁木家」を兵庫県三田市で2009年に開業したのが始まりです。開業後は、順調に売上を伸ばしていき、2011年には、兵庫県西宮市山口町に、2店舗目として、仁木家「蕎麦とフレンチ」をオープンしました。

 

飲食店を開業するにあたり、出資した実父との関わりに悩みながらの出発でした。

 

また、職人気質の料理長との衝突もありました。同友会に入会して、経営指針作り勉強会で自分を見つめ直している矢先にコロナが発生しました。しかし、「コロナが発生して逆によかった」と語る川崎さんに迫ります。

業界の状況、外部環境の変化とその中での対策

株式会社マリーコーポレーションが運営する仁木家「蕎麦とフレンチ」と仁木家「イタリア料理」の2店舗は、郊外型の飲食店です。車での来店が多いため、アルコール類などのドリンクでは闘うことのできない立地です。一方、郊外型だからこそ、近隣には、農家もあり、素晴らしい野菜を仕入れることのできる環境にあります。

 

こういった環境を活かすためにも、「野菜と健康」をコンセプトとしたお店を設計したそうです。その結果、今では、「遠方からの来客もある地域の有名店」になっています。また、地元の方からは、「誕生日や記念日の際に行くお店」としてのブランディングができてきたそうです。

 

昨今のコロナ禍でダメージを受ける飲食店が多いなか、元々車で来る人が多く、個室が中心の店舗ということで、比較的影響が少なかったそうです。

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現在取り組んでいることについて

現在は、「ときめきをみなさまへ」という思いを浸透させる取り組みをおこなっている川崎さん。「私自身がときめくためには、社員やお客様がときめいていなければならない」という考えで、社員がときめくため、社員に「幸せ大学」に入って勉強してもらうなどの取り組みもおこなっています。

 

料理長をはじめとする社員やスタッフにときめいてもらいたいという想いとは裏腹に、「料理長は儲けることに力を注いでくれていて、会社としてはとてもありがたいのですが、どうすればもっとときめいてもらえるか」と悪戦苦闘しているところです。

社員に対して

現在の課題は、人手不足です。これまで、社員のほとんどは、紹介などで入ってもらっているとのことでした。人材派遣なども使ったことはありますが、あまり上手くいかなったそうです。現在は、人に困らない企業、 新卒採用に力を入れたいと語る川崎さん。「お店のブランディングはある程度うまくいっているのですが、働く人にとってのブランディングはまだまだこれから」とのことでした。 

 

飲食店なので、働く人は、立場の違いからどうしてもキッチンとホールに分かれて、それぞれ歪みあったり喧嘩をしたりもあり、「ときめく」とは少し違う状況になっていることもあるとのことですが、今後は、川崎さんの手腕で、「みんながときめく」そんなブランディングをしていかれることでしょう。

同友会への想い

「私が!私が!」となる性格という川崎さんですが、以前は、社員やスタッフのマイナス面を言ったりもしてしまっていたそうです。同友会に入って、さまざまな経営者の方と接し、自分を見直す中で、「私が!私が!」となって苦労するのではなく、もっと会社が上手くまわるための努力をしなければならないと考えたそうです。「改めて、現場に入るように努め、現場を見ることで、料理長などの社員やスタッフが、私のことを応援してくれるようになってきた」と言います。同友会では、本当に大切なことを教えてもらったり、気が付かせてくれる機会が多いと思うと話されました。

 

川崎さんは、今後、さらに良い組織を作りたいといいます。組織を作ることで、今は料理長がいなければ、できない料理も料理長以外のスタッフでもできる部分を増やすなどすれば、働く環境をよくできるし、その結果、一部の社員への仕事のしわ寄せを緩和しながらも、営業日数を増やすこともできる、と考えているようです。みんながときめく、そんな組織を作っていかれることでしょう。

 

編集後記(取材の感想)

川崎さんは、ときめくことを大切に、会社経営に取り組まれていることが強く伝わってきた取材でした。どうすればときめくか、社員やスタッフとの関わりや社員やスタッフ同士の関わりに思いを馳せる、優しさの中に強さのある川崎さん。そんな川崎さんが今年8月には阪神支部の例会に登壇されるとのことです。本入稿は7月に行なっておりますが、今から8月の例会が楽しみになるような企業訪問でした。

 

阪神支部広報委員

リブネクスト株式会社 山内康司