会員企業訪問
VISIT
会員名
清瀬 崇(代表取締役)
所在地
兵庫県神戸市垂水区西脇2丁目3−18
創業
2006年10月
事業内容
リサイクルショップの運営、オーダーメイドスーツの製造、販売
従業員数
6名
公式サイト
入会年月
2018年11月
事業内容及び企業の沿革
2006年10月に個人商店として創業。屋号はふくろう。出張買取が専門のリサイクルショップを運営。
ビジネスモデルは、CtoB。一般のお客様のところで 荷物を買取りし仕入れる。
その商品を競りにかけて業者に卸販売をするというビジネスモデル。
地域の大手からネットで販売をする個人まで、卸先は多岐に渡る。
現在の従業員数は6名、少数精鋭で運営している。
リサイクルショップでのノウハウを活かして、お酒を商材として扱っていたこともあった。
その後、2015年に株式会社として法人設立し、現在は、ヴィンテージ生地を素材としたオーダーメイドスーツの製造販売という新たな分野にチャレンジし、神戸のブランドの再興に取り組んでいる。
他が真似できないものづくり
中でも特長的なのは、ヴィンテージ生地の圧倒的なアイテム数。
本社で所有する生地は5,000アイテム以上。
一般的なテーラーが所有する生地は多く持っているところで100アイテムというのでその50倍。
日本一の商品数を誇っている。
オーダーするお客様は大変多くの選択肢から自分好みのものを選び、他と被らない紳士服をつくれるということになる。
業界の状況、外部環境の変化とその中での対策
両事業ともに、自社はそれほど新型コロナウイルス感染症と原価高騰の影響を受けなかったが、卸先が影響を受けているところがあった。
そのため、リサイクルショップの事業では、卸先への販売価格を安くしたり、ガソリン代やゴミ代の値上がりに対して、一般のお客様から買取価格を下げることで対応した。
その他、流行や外部環境に左右されないビジネス展開を常に意識しながら経営していく手腕と感度の高さが清瀬氏のスゴいところ。
参入障壁が高い商材を扱い、未来のトレンドを意識しながら、同業他社に負けないビジネスを狙っていくことも外部環境への影響を最小限にするリスクヘッジと言えるだろう。
現在取り組んでいることについて
今は仕組みづくりに取り組んでいる。
トップダウンやマンパワーになりがちな業界なので、自社の中に仕組みをつくることで、他社との差別化ができていくのではないか?と考えている。
リサイクルショップの事業において、全ての問合せに対しての仕組み化をしたい。1件1件の現場毎、ひとつひとつの仕事の進捗管理や工程管理などをするようにしている。
それをすることで、従業員が何時間働いているか?どれだけの仕事を取ってきたか?見込みを立ててきたか?がわかるので、今後人事評価制度にもつながっていくのではないかと考えている。
社員に対して
リサイクル事業の社員とは、顔を合わせて協働することが多く、オーダースーツ事業では、職人気質な社員がおり、自分に任せてもらうことでやりがいを感じる。
そのため働く社員の特性に合わせたコミュニケーション機会を持つようにしている。
同友会への想い
同友会に参加することで、自分に足りないものがとてもよくわかった。
人に順序立てて話をすることがすごく苦手という清瀬氏。少数精鋭で、自社はこれまでトップダウンでやってきた。
つまり「あれやって」「これやって」ということで社員には通じてきた。
同友会で役員をする中で、場合に応じてコンセンサスを取ることも必要だと学んでいる。
今まで経験しなかった仕組みづくりや伝え方などを学び自社に活かしたい。
今後の展望
現在株式会社仲偉は8期目。今後は人を増やしたい。
5年後にはリサイクルショップの事業でプラス5名は雇用したい。
その人数がいれば、週休2日の休みを交代に とってもまわっていく。
社員の働く環境をよくしていきたい。
事業としては?
リサイクルショップは10年で終えたい。
しかし今後も機を見て良い商材を見つけたいと思っている。
オーダースーツ事業はこの先ずっと続けていきたい。
掲げる経営理念は『品物に最大限の価値を吹き込み、お客様に満足を提供する』。
清瀬氏は「貴重な生地と貴重な手縫いで神戸の洋服業界の一翼を担いたい。」と力強く期待に満ち溢れた目で応えてくれた。
どんな状況下にあってもその時できる最大限を。圧倒的な選択肢で選びきれない体験をお客様にしてもらいたい。
新時代を虎視眈々と見据えるリーダーシップを自社でも同友会でも!!今後に期待しかありません!
編集後記(取材の感想)
ヴィンテージの生地の数を訪問時に見せていただきましたが、圧巻の一言。
ここからまた新しい価値がうまれていきそうな高揚感の中、取材させていただきました。
飄々と「今」を生きながら、地域の伝統を大切にし、未来へ投資する。
また更なる未来のために人を育てる。
同友会での学びを自社にこれから活かしていかれることと思います。
清瀬兄貴の真ん中には太い幹が通っている。
お話を聴きながら改めてそう思いました。
株式会社フラットフィールド代表取締役平田典子