会員企業訪問

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有限会社菅原工業

|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)

会員名  

 

河野善之(代表取締役)

所在地  

 

兵庫県揖保郡太子町鵤275-5

創業   

 

1982年(昭和57年)

事業内容 

 

配電盤・車両機器の内部配線

従業員数 

 

社員9名 パート39名

公式サイト

 

https://sugaharakogyo.co.jp/

入会年月

 

2007年8月

 

事業内容及び企業の沿革

一般電気工事業から先代の奥様のお父様が事業転換をされて機器配線業を1980年に創業されました。

大手電機会社と直接取引を機会に、1994年に本社工場を移転されました。

 

そのころに、河野さんは大学を卒業して、地元の姫路の建材商社に就職されました。

阪神淡路大震災、奥様とご結婚の後、ゼネコン営業に不安を感じて、奥様の一声で、1999年に今の事業をはじめられました。

 

事業内容は、電線加工・配線付属品製造業、具体的には、工場の大きな電力を供給する設備の内部配線を予め作るお仕事で、データセンターや半導体工場といった産業の米と言われる根幹を支える事業と、電車の車両制御ユニットの加工・組立をされています。

業界の状況、外部環境の変化とその中での対策

コロナ前から、『アンテナ高く、時代の波に乗る』ことを大切にされ、働き方改革で有給休暇の取得と社労士指導で取得促進講座を行ったり、残業規制を通して仕事の見直しとその徹底を図られたりしました。

2020年に、IT導入に継続してDX人材を育成されています。kintoneの活用で業務の棚卸、負荷と進捗の見える化を行い、IT導入補助金を入り口に、NIRO(新産業創造研究機構)の補助金を活用して推し進められています。

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現在取り組んでいることについて

リビルド=事業再構築を行い、仕事の見直しと、顧客のニーズを汲み取ることを徹底して取り組み、2022年からは材料の自己調達を開始することで、在庫を多く持つようになることから改めて管理会計を再度学び直して、財務コンサルトと提携して先行投資しておられたITツールを使って、棚卸・仕掛品管理と受発注管理の構築を進められています。

社員に対して

事業は永続が第一の目的と捉え『強い菅原工業を目指そう!!』。
トップはいつまでもいない⇒世代交代は必須で、そのための人材育成が重要です。

 

事業は山あり谷ありが普通で、困難を切り抜ける強さが求められる。

社員さんにも自分で考えて行動することを求めて、10年後のヒーローをつくる『自ら考動できるリーダーづくり』を行っています。

 

具体的には、問題が起こった時に上司に判断をゆだねるのではなく、自分の考えと上司の考えを擦り合わせ、同様の意思決定が出来るように日々行っています。

 同友会の『自主・民主・連帯の精神』の実践を社員教育に取り入れられています。

同友会への想い

15年を振り返ると同友会と出会えて良かったとつくづく思います。

義父から世代交代の話があり友人に誘われ2007年入会しました。

 

直後に経営指針勉強会に出席して、出来立ての指針書を先輩に見て頂いた時に、『食ってトントンやないか、誰が稼ぐんや?』と言われ自己研鑽がはじまりました。

翌年から4年間ブロック長を務めた後、自ら3年間役から遠のいた間に会社で問題が発生し始めました。

 

自分たちさえよければとどこかで考えていたのかもしれません。

同友会の友人の『学びをやめたから』との助言に発起して、社長としてのアンテナを取り戻して問題解決に繋がりました。

 

もし一人で経営していたなら、今の姿ではなかったでしょう。

私にとって同友会は『会社の道しるべ』。進むべき方向を教えてくれる大切な存在です。


思い悩み、困難にぶつかったときに相談できる仲間がいます。

背中を押してくれたり、負けるもんかと奮起する時も有ります。

 

これからも会社の成長と共に、次のステージの答えを探しに同友会活動をしていきたいと思います。

感謝、ありがとうございます。

今後の展望

10年後も選ばれる会社になる為に、社員一人一人がお客様の困りごとアンテナを磨くこと、採用の強化で、会社のロゴ・動画の作成を行いイメージ発信を始めています。

新工場の取得を計画して、もう一つの事業の柱を作る為にプラチナ成長期待企業の認定を取られています。

 

今後も想いは途切れることなく後継者の育成、管理会計のブラッシュアップを行い、想いを形にしていかれる事でしょう。

河野さんの今後の活躍に、ご期待ください。

編集後記(取材の感想)

理路整然と誠実にお話しされる河野さんでした。

緻密さを求められ且つ納期も短く決まっているお仕事がお人柄と重なる感じがしました。

 

今回は長時間にわたって取材をさせて頂きました。 

事業に対する想いや人づくりに対する想いに留まらず、共に実現されていると感じました。

 

一番印象に残ったのは、昼休みが終わって仕事に戻る社員さんの表情がみんな明るかったことで、人づくりの過程を物語っていると感じました。

今回のインタビューは、事業に対する姿勢・次代を見据えた取り組みをしっかり学ばせて頂きました。

本当にありがとうございました。

 

中はりま支部広報委員会副委員長  有限会社親和創美 代表取締役 有野 浩