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株式会社西出鍍金所

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会員名  

 

進藤 尚子(専務取締役)

所在地  

 

神戸市兵庫区西出町1丁目4-15

創業   

 

1923年(大正12年)

事業内容 

 

金属めっき加工業

従業員数 

 

10名

公式サイト

 

https://www.nishide-mekki.com/

入会年月

 

2013年3月

 

事業内容及び企業の沿革

弊社は、金属部品の表面処理を専門とする企業です。1923年に義祖父進藤幾いく治じによって創業され、現在の社長である夫の哲てつ生おは三代目になります。

昨年創業100周年を迎えました。


本社は神戸市兵庫区西出町、ハーバーランドからすぐのところにあります。

創業以来、手作業の技術を生かし品質の良い製品を心がけてきました。

 

医療機器、防災機器のバルブ類が得意分野です。

得意先も防災関係の会社が主であり、長く取引をしていただいております。

業界の状況、外部環境の変化とその中での対策

弊社は、従業員10人の工場で、敷地の関係からめっきの槽も小さく大型のものには対応できません。

また手作業のため一日に仕上がる量にも限界があります。

 

このような状況で他社との差別化をはかるために、生産管理システムの見直しをして効率化を推進し、環境配慮型のめっき槽の導入をしたり、顧客ニーズへの柔軟な対応をしたりとさまざまな対策を講じています。

また、技術革新やマーケティング戦略の見直しを行いながら、業界の変化に迅速に対応しています。

 

そして競争力の強化のため、若い社員の育成に力を入れています。

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昨年からの弊社の変化

一昨年、次男の拓海が事業承継者として入社しました。

私も社長も突然のことで驚いたのですが、さらに次男が一緒に仕事をしてほしいと誘った大学の友人3人が入社してくれることになりました。

 

25歳から26歳の若い社員が一気に4人も増えたことになります。

今までは社内でめっきの技術を教えてきていましたが、専門技術や弊社では行っていないめっきの事も勉強してほしいと思い、「大阪高等めっき技術訓練校」に入学して1年間学んでもらい2024年3月、無事に卒業することができました。

 

先に書いた技術革新やマーケティング戦略に関しては、私たちの代で出来なかったことで、拓海がもっとも積極的に取り組んでいる分野です。

現在、生産管理の見直しと向上を目指しています。

 

生産管理の向上とは、ただ効率的に素早く作業することではなく、品質を向上させつつ納期を守ることを指しています。

そして今の弊社のいちばんの強みは、やる気と能力のある次世代の社員が4人も増えたことです。

 

既存の熟練社員の技術に新入社員のめっき学校で学んだ知識がプラスされて、新しい西出めっきを目指してほしいと思っています。

社員に対して

働きやすい職場環境作りに心がけています。

環境というのは福利厚生を整えるということだけではなく社員の心身の健康にも気を配っています。

 

また年齢差のある社員が混在する会社になったので、社員どうしが意見や提案を自由に語りあい、それが尊重される風土作りを心がけていきたいと思っています。

おかげさまで、今までの社員は長く続けてくれている方ばかりで、社員に支えられて今の西出めっきがあると感謝しています。

同友会への想い ー 進藤 拓海 ー

※以下は承継予定者の進藤 拓海氏に想いを聞きました。

 

同友会で様々な経営者と関わることで、自分のモチベーションの向上につながっています。

時間が取られることも多いですが、なんとか時間を捻出して行事に参加し、日々勉強させていただいています。

 

経営者同士の情報共有や意見交換をすることで、相互に学び合うことにつながり、会社により良い結果を生み出すことに繋がっています。

経営を学び続けることが自己成長や企業の発展に不可欠であると考えているので、情熱のある経営者の集まる同友会を今まで以上に活用していきたいです。

今後の展望ー 進藤 拓海 ー

生産能力を向上させ既存の顧客満足度向上が第一ですが、そのうえで、新たな市場開拓を通じ事業領域を拡大させていきたいです。

そのために採用や社員教育に力を入れ会社規模を拡大させていき、持続可能な成長を目指します。

 

そして、将来的にグローバル市場で競争できる力を備え、世界中のお客様に高品質な製品とサービスを提供できる会社にしていくことが私の大きな夢です。

編集後記(取材の感想)

「創業100年を迎えた会社を将来どうしていくか?」というのが進藤尚子氏の悩みの一つでしたが、2022年の8月、次男である拓海氏が突然4代目を継ぐ意思を表明したそうです。

きっかけの一つは同友会行事に参加して経営者同士が経営について語りあう姿に刺激を受けたこと。

 

そしてゲストとしてマイクを向けられた時に誰かから「君は継ぐのか継がないのかどうするねん!」とけしかけられ「継ぎます!」と答えたそうです。

同友会が運命の分かれ道になったことは間違いないと進藤尚子氏は、断言されます。


「100年続いた手作業のこだわりと若い新たな力の融合!」今後の「西出めっき」の発展が楽しみです!

 

西神戸支部広報委員会

株式会社スマイル・ライフ 荒田 裕彦