会員企業訪問
VISIT
会員名
小寺 祥之(代表取締役)
所在地
兵庫県多可郡多可町加美区寺内117番地の1
創業
1946年9月1日
事業内容
機械工具、金物、建設資材や機械の販売、建設機械器具賃貸業 等
従業員数
20名(内パート8名)
公式サイト
入会年月
2019年11月
事業内容及び企業の沿革
弊社は私の祖父が1946年に家庭金物の行商からスタートしました。
戦後に三木まで自転車で買い付けに行き、行なっていた行商が、原付になりミゼット(車両)になり、1967年にこの場所で小さな店舗をかまえるようになりました。
今から30年前、私が10歳の頃、父の代のときに現店舗に拡大し、レンタル事業も展開します。
その頃、近隣にホームセンターが増え始め、またお客様の要望を聞く中で、家庭用品の取り扱いを減らし、プロや職人向けに特化するようになりました。
私は大学卒業後、2006年に入社。2007年に加東店がオープンし、そこで配達や営業を5年ほど行ったのち本店に戻り、2013年にネットショップ事業を3名ほどのメンバーで立ち上げました。2019年代表取締役に就任。現在は本店、加東店、レンタル事業部、ネットショップの部門にて機械工具金物、建築資材の販売やレンタルなどの事業を行なっています。
業界の状況、外部環境の変化とその中での対策
人件費や輸送費の高騰、物価高により、道具を使う人たちの仕事も減り、現在は全体的に需要が落ちています。
その中で、現時点ではM(儲け)よりもQ(数)を増やし、とにかく売っていくために在庫数やネット販売の拡大、また商圏の拡大も視野に入れています。
ネット販売をすることで安く仕入れることが可能になりそれが店舗にも活かせています。
その先の展開として利益率を高める方法として考えているのは、レンタル事業と自社のオリジナル商品です。小型の建設機械などこれまで長く使ってきたレンタル商品は定期的に新しいものに入れ替え、ラジコン草刈機やドローンでの農薬散布など、地域の課題解決の一役を担う事業として展開していきます。
また、昨年、火薬販売の会社をM&Aいたしました。その事業者さんは80代、身内の方も60代で別で製造業をされていて何年後かにはその製造業もM&Aを希望されています。指針書の10年ビジョンでオリジナル商品を作りメーカーになると掲げていたため、すぐに決断することができました。
実店舗でお客様と対面し、リアルな声を聞いているからこそ作れるオリジナルの自社商品を生み出し、利益率を高めていきたいです。
現在取り組んでいることについて
これまで本店や加東店、ネットショップなど各部署がそれぞれバラバラに動いていたところを今年度から集中していく商品や事業などは全社的に取り組もうとしています。
今はまだ私からの指示で動いてもらっていますが、社員さんから注力する商品の提案も上がってくることを期待しています。
数年前は人が入ってきても割とすぐに辞めてしまうことが多く、社員さんからの発案で商品の知識や仕事の仕方を社員さん同士で教え合う勉強会をするようになりました。そのおかげで最近は若い人の定着率も上がってきています。
社員に対して
昔に比べて、遅くまで仕事をするのが当たり前だった状況は改善され、だいぶ働きやすくはなったと思います。
ただ、そのことでお客様への対応が疎かになることはないようにしたい。
効率よく仕事をしながら、お客様への対応もできるように社内環境も整えていきたいと思います。
若い子がいる会社でないと、次の若い子が入ってきても続かないので、待遇もよくしながら、自分たちの仕事が地域の役に立っている仕事なのだと感じてもらいたいです。
同友会への想い
入ったときから色々な役割をさせてもらい、その立場立場で学ぶことも多いです。
みんなすごい人ばかりで、そんなすごい人たちから時には無茶も言われながら、頑張ってしがみついて、少しずつ自社も変わってきたかなと感じます。
同友会ですごい人たちといると、社員に対しても自分に対しても家族に対しても、まぁええかと思っていたところをちゃんとしたいといつも思うようになります。
今後の展望
会社としては、利益を上げていくこと、それを社員に還元していくこと。
そうして、いい環境を未来に繋いでいくということです。
社内的には、今50代がしている仕事を10歳15歳若返ってできるようにしていきたいです。
売上や利益率を上げるのは前提として、労働環境や教育、風土をより良くしていく。
若い人が入ってくるような会社にして、今やっていることを次に繋げ、地域を支える会社を未来に繋げていきたいと思います。
編集後記(取材の感想)
『モノづくりのコンビニ』と呼ばれるハンズコテラさんにお邪魔してきました。
たくさんの商品がわかりやすく並べられている店内、明るく接客される社員さんが印象的でした。
代表の小寺さんからは淡々と話されるなかにも地域・人・会社への思いや愛のある言葉を聞くことが出来ました。そして3月支部例会で報告された同友会入会後に作成した経営指針書からの自分自身の変化、描く10年ビジョンへ進まれている姿に期待が膨らむ会社訪問となりました。
北播支部 広報委員 横山運送有限会社 横山 昌平