会員企業訪問

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株式会社リリーフ

|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)

会員名  

 

赤澤 知宣(代表取締役社長)

所在地  

 

西宮市鳴尾浜2丁目1番26号

創業   

 

1953年

事業内容 

 

遺品整理・住空間整理サービス リユースサービス

従業員数 

 

64名(正社員41名)

公式サイト

 

https://relief-company.jp/

入会年月

 

2023年9月

事業内容及び企業の沿革

事業内容としては遺品整理等のお片付け事業と海外リユース事業を展開しております。
元々祖父が60年前に始めたゴミ収集の会社「株式会社大栄衛生」が始まりで、その会社が派生してできたのが株式会社リリーフです。

 

大栄衛生がごみ収集の仕事をする中で「東京に住んでいて実家の遺品整理ができないから何とかしてほしい」という相談があり、今後このような遺品整理の相談が増えるだろうという事で株式会社リリーフの前身となる遺品整理事業部が2012年に始まりました。


父からは会社を継がなくていいと言われていましたが、前職ではできなかった事をしてみたいという思いから今の会社を継承しました。
ただ、株式会社リリーフは設立時から赤字企業だったため、継承後に色々と取り組む中で、マーケティングと管理会計に力を入れていきました。


マーケティングをする事で仕事を増やし、利益を出すために管理会計をする事で色々と苦難がありましたが今では黒字企業にすることができました。
現在10期目となり、全国に25店舗(フランチャイズ23店舗)を展開しています。

業界の状況、外部環境の変化とその中での対策

業界としては、この十数年内に始まった業界なので、大手企業がいない中で何でも出来る反面、前例がないことが多いです。
人とトラックがあれば始められる業界という事もあり小規模な会社が多く、他社との競争が激しいところがあります。

 

遺品整理業はリピートではなくスポットのため安定して仕事が取りづらく事業を拡大しづらいところがありますが、大手企業がいないので拡大したもの勝ちと考えてチャレンジしています。
赤字経営だった時は、コロナ禍で仕事も入ってくるか分からない状況で人員を削減するという方法もありましたが、敢えて人員を削減せずに増員した事で事業が拡大し、黒字転換することができました。


そういった取り組みの中で業界の中では頭一つ抜ける規模になることができたので、今後も事業をどんどん拡大していきたいと思います。

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現在取り組んでいる事と社員に対して

赤字経営やコロナ禍等の危機的状況を経て、「人」が全てだと感じています。
このサービスは「人」が付加価値を作ることによって稼ぎを生み出していくので、働いているスタッフにいかに還元できる仕組みを作っていくかが大事だと思っています。


そのために給与水準を高くし、他社よりも高い給与を支払える様な付加価値の高い仕組み・サービスを作っていきたいと思います。
個人の稼ぎを上げるには労働時間を増やすという考えもありますが、労働時間を制限し年間休日も高い水準にする事で労働環境を良くしています。

 

その限られた時間の中で利益を上げられる様にスタッフには取り組んでもらっています。

また、福利厚生も手厚くした事で、最近では育児休暇を取得してくれる男性社員もでてきました。

同友会への想い

同友会に入ったきっかけは経営指針やMGなど、自身の学びになる魅力的なコンテンツが多いと感じたからです。
実際、経営指針づくり勉強会にも参加しましたし、教材を読み込んだ際に過去何十年と積み上げてきた厚みが他とは違うなと感じました。

 

組織については他でも勉強できますが、今まで積み上げられた中で生まれた歴史とノウハウがすごいと感じました。
また経営報告をさせていただける場は自身の棚卸しになり、その上で経営者としてどうなりたいかを問わせてもらえるので、考えの整理をさせてもらっています。


考えを整理する事でこれからこうしていこうという次の経営に繋げられるので、そういった部分を同友会で学ばせてもらっています。

今後の展望

黒字化して規模拡大もできていますが、まだ利益率が高くないため、同友会型ビジョナリーカンパニーにもある強い会社を目指し、利益率の向上を中期テーマとして進めています。
また、大手がいない今の業界で「遺品整理はリリーフに相談すれば安心」とお客様に選択肢を提供できる環境を作りたいと思っています。

 

そのためには認知度の向上、店舗展開、人の採用・教育が課題となってきます。

今後も同友会で学びながら、色々と取り組み一生懸命働いてくれているスタッフが居心地の良い環境にしていきます。

編集後記(取材の感想)

今回の企業訪問で印象的だったのは、取材させていただいた赤澤さんが赤字経営から黒字化していくまでのエピソードを淡々と話されすぎていて、本来であればとても苦労したであろう事も、そういった様に思えないほど冷静に語られていた姿でした。


今後、ホールディングス会社の継承者としての覚悟や、経営に対して真面目に向き合われる「赤澤さん」の人間性を垣間見た企業訪問でした。
また、私だけでなく当日の企業訪問へご参加いただいた方々にも積極的にインタビューをしていただけた事で、ご訪問された皆様がより理解を深めていただけるとても良い企業訪問になったと思います。


ブラウヘルツ合同会社 代表社員 松本 隼人