会員企業訪問

VISIT

ティーダデザイン

|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)

会員名  

 

村上 琢也(代表)

所在地  

 

兵庫県加東市社490-28 白池テナント1号室

創業 

 

2010年9月

事業内容 

 

ホームページ・チラシ制作、デザイン全般

従業員数 

 

1名

公式サイト

 

https://tiida-design.com/

入会年月

 

2015年7月

事業内容及び企業の沿革

学生時代から絵を描くのが好きでイラストレーターになりたいと思っていました。服屋さんのTシャツやクラブのイベントなどいろいろとイラストの仕事をしていた頃にライブハウスで出会った方がデザインを教えてくれ、チラシやフライヤーなどを制作するようになりました。数年ほどしてその師匠の勧めもあり、デザイン会社に就職します。大手の贈答品を手がける会社やパチンコ業界の激務なデザイン会社などで5~6年働き、2010年に独立。当時いた大阪の大正区はリトル沖縄と呼ばれるほど沖縄の人が多く、地域密着のデザイン会社を目指し、沖縄の言葉で太陽を意味する「てぃーだ」の名前をつけました。長男が小学生に上がるタイミングで地元の加東市に拠点を移し、知人の紹介もあり同友会に入会しました。

業界の状況、外部環境の変化とその中での対策

CanvaやAIなど新しいツールがどんどん出てきていますが、弊社では大手の仕事やアーティスト関連の仕事など、都会での最先端のお仕事もたくさんさせて頂いていて、その感覚が地域では喜ばれています。常にアンテナを張って新しい情報を提案できるようにしており、また簡単に素材が作れるツール等は上手に使っていこうと考えています。ただ、ネット印刷の影響か地元の印刷会社が段々少なくなってきていて色や紙に拘りたい場合にはとても困っています。個人でデザインやWebの仕事をする人も増えている中で、フリーランスの方は営業が得意ではない方も多いです。お客さまの本当にやりたい部分に寄り添えることが弊社の強みだと思います。

|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)|会員企業訪問(兵庫県中小企業家同友会)

現在取り組んでいることについて

AIがどんどん新たなデザインを学習し、流行りのものを出すようになってくれば、どこのデザイン事務所でもある程度のクオリティは担保されるようになると予想されます。AIが進化する時代こそ、人と人とのつながりやアナログな部分が際立ってくるのではないかと思います。そのようなツールは使いこなしつつも、デザインだけでなくプラスαの部分や誰に頼むか考えたときにまず選ばれるような存在でありたいと考えています。

社員に対して

最初は他とかけもちでアルバイトをしてくれていたデザイナーの子が、フルタイムで働いてくれるようになり、後に社員として雇うようになりました。それまでは自宅を事務所としていましたが、そのことがきっかけで現在の場所に事務所を構えました。市役所や郵便局も近いメイン通りで企業さんが多く通る良い場所に出会えたと思っています。飛び込みでお客さんが来てホームページや名刺を頼まれることもありました。これまでにアルバイトの雇用をしたりもしましたが、AIなども進化してくる中で、今働いてくれているデザイナーの子にもっと成長してもらい給料をきちんと毎年上げていきたいと考えるようになりました。

同友会への想い

同友会への入会当初は地元に帰ったばかりで繋がりも求め、仕事がもらえるかなという下心もありました。入った時は当時まだ支部会員は40名くらいの規模。参加者も10数名の頃でした。初めて参加したブロック会では、報告者の会社でカレーを食べながら、事業への想いも悩みも全てをさらけ出し、そこに対してみんなが全力のフィードバックを行っているのを見て、なんていい会なのだと感動しました。そこから北播支部の行事にはほぼ参加するようになりました。同友会で他の会社を知ることで人をたくさん雇い拡大している会社に衝撃を受け、社員を増やしていくことを目指したときもありましたが、今は人との関係性を大切にし、選ばれ続ける存在でありたいと思っています。

今後の展望

業界的に外部環境が目まぐるしく変化し、10年後にどうなっているのかは全く想像ができない状況です。ただ、いくらAIが進化しても選ばれるような存在でありたいです。理念には「お客さまの繁栄」を謳っています。デザインの力で、売上を伸ばし、求人が来たり、そうして太く長く強い会社になることのお手伝いを心がけています。お客さまが儲かって、弊社も儲かって、社員の給料をたくさん上げて、そんなサイクルを回していきたいと思っています。

高校3年生の息子がWebデザインの学校に行きたいと言い出しています。自分としてはデザインだけでなくシステムやAIも身に付くような道を進んでほしいと思っています。もし万が一ティーダデザインに入りたいと言うのであれば譲るつもりで会社を成長させていけるよう頑張りたいと思います。

編集後記(取材の感想)

村上代表の歩みからは、「好き」が仕事となり、地域に根ざした唯一無二のデザイン事務所へと成長していった過程が伝わってきました。AIの進化や業界の変化にも柔軟に対応しながら、人とのつながりや信頼を大切にする姿勢に、共感と学びが詰まっていました。「選ばれる存在」を目指す代表の想いが、地域や顧客を力強く照らす”てぃーだ”となることを感じされる取材でした。

 

株式会社前川製箸所 代表取締役 明石 将希