講 師
金井 啓修氏
株式会社御所坊 代表取締役
一般社団法人 有馬温泉観光協会 会長
兵庫県中小企業家同友会 会員

地域に眠る“物語”を資源に変える!
有馬温泉老舗宿15代目の感動の賑わいづくりとは!?

地域資源を生かした震災からの復興と繁栄

 「日本三古泉」にして「日本三名泉」、「日本三大薬湯」にもたたえられ、太閤秀吉ゆかりの関西の奥座敷として、多くの観光客で賑わっていた有馬温泉。しかし景気の低迷、バブル崩壊で観光客は1991年ピーク時の192万人から急降下。さらに1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災で決定的な打撃を受け、その数は100万人にまで落ち込んだ。
 バブル時に日本各地で起こった旅館の大型化は館内施設の充実を促す一方、宿泊客を館外に出さないという結果を生み、温泉街の衰退化を招く事ともなった。金井氏は御所坊の15代目の経営者となった後の1987年、すでに30年先を見据えた有馬全体のマスタープランづくりに取り組んでいた。これまでの大規模旅館で団体客を狙う戦略ではなく、個人客にターゲットを絞った「御所坊」の大改装に乗り出す。
 また自社の経営だけではなく、より魅力的に温泉街を楽しめるようにとの思いから、有馬の仲間たちとまちづくり全体を考えた仕掛け、「回遊性のあるまちづくり」をコンセプトに、誰も考えつかなかったさまざまなアイデアで街を活気づかせた。歴史ある有馬の地に眠る様々な『物語』を発掘し、観光資源に変えていく。振り返ると、30年前に思い描いたビジョンその通りになっていた。
 歴史と文化は守るだけではだめ。これからの30年は、時代に合わせた革新が無ければ続かないと考え、日本の有馬から、さらに「世界の有馬」へと未来を見据えた金井流ビジョン経営は今、第二章を迎えようとしている。

講師紹介

金井 啓修(ひろのぶ) 氏

株式会社御所坊 代表取締役
一般社団法人 有馬温泉観光協会 会長
兵庫県中小企業家同友会 会員

1955年兵庫県神戸市有馬町生まれ。1977年北海道定山渓温泉で修行の後帰郷し、有馬の活性化に尽力。
1981年株式会社御所坊社長に就任。15代目金井四郎兵衛を襲名。2003年有馬玩具博物館開業。2010年国土交通省の観光カリスマに認定。

株式会社御所坊
本 社:兵庫県神戸市北区有馬町858
創 業:1191年
年 商:約8億円
従業員:120人(社員、パート勤務を含む)
施 設:御所坊、御所別墅、花小宿、
    カフェドボウ、有馬玩具博物館など

震災復興シンポジウム

その時経営者が
命がけでやるべきこと

地域あっての中小企業、中小企業あっての地域

東日本大震災から7年を迎えようという時、阪神淡路大震災からは23年が経ちました。二つの震災は、「都市」と「地方」の違い、産業構造の違い、地域のつながりの違いなど、社会的に条件が大きく異なります。中小企業家として、また同友会として何に気づき、どう行動してきたのか。これまでの復興の道のりの経験をふまえ、今後の企業づくり、同友会づくり、地域づくりの課題を探ります。

第48回中小企業問題全国研究集会in兵庫

日時 2018年2月8日(木)13:00開会
2018年2月9日(金)12:00閉会
会場 神戸ポートピアホテル
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主催 中小企業家同友会全国協議会(中同協)
設営 兵庫県中小企業家同友会