投稿者:ユニバー社会保険労務士・行政書士事務所 中道 三喜男(兵庫支部所属)
20歳から60歳の全ての日本国民は、保険料を納めて公的年金に加入する義務があります。
公的年金の種類には国民年金と厚生年金と共済年金がありますが、中途入社した社員が国民年金に加入していた場合、厚生年金への切り替え手続きが必要になります。国民年金から厚生年金への切り替えにはどのような手続きを行うのでしょうか。また、国民年金と厚生年金の保険料を重複して支払ってしまった場合、還付を受けるには、どのような手続きを行うのでしょうか。

法人である場合は、原則として厚生年金へ加入する義務があります。
会社の厚生年金保険料の納付義務を整理しますと、会社は、月末在籍社員の当月分の保険料を納付しなければなりません。従って、4月に中途入社した社員は、入社日が4月1日であろうと4月30日であろうと、会社は4月分の厚生年金保険料を払わなければなりません。
つまり、4月分の給料から従業員負担分の社会保険料を控除して預かり、5月末までに会社負担分とあわせて納付する義務があるということです。
そこで冒頭の質問に戻ります。
Q1 国民年金から厚生年金の切り替え手続きはどのように行うのでしょうか?
A1 国民年金から厚生年金の切り替えは、勤務先の会社が年金事務所へ届け出ることにより、自動的に行われます。従って、中途入社した社員が役所に行って、国民年金の脱退の届け出をする必要はありません。
Q2 国民年金と厚生年金の重複期間の保険料について還付を受けるには、どのような手続きが必要でしょうか。
A2 中途入社した社員が、国民年金の保険料を既に1年分まとめて支払っているケースや入社した当月分の保険料を納付しているケースが考えられます。上述のとおり会社は、入社月からの厚生年金保険料を納付する必要がある為、国民年金と厚生年金の保険料が重複してしまいます。
そこで重複期間の保険料の還付手続きをどうするかですが、特段何もしなくても重複納付があった場合、年金事務所から国民年金保険料還付の案内と一緒に「国民年金還付保険料請求書」が送られてきます。
この「国民年金還付保険料請求書」が届きましたら、案内に従い、還付金の払込口座などを記入して返送してください。返送後問題がなければ、1か月から数か月程度で指定口座に振り込まれます。尚、重複納付に気づいたときは、管轄の年金事務所に連絡して、重複状況と還付手続きの流れを確認することをお薦めします。
なお、公的医療保険(国民健康保険)については少々気をつける必要があります。
中途入社した社員は、入社日から会社が定めた健康保険(中小企業の場合、一般的に協会けん保)に加入されますが、それまで国民健康保険に加入していた場合の脱退手続きは、自分で健康保険証を添えて国民健康保険資格喪失届を役所に提出する必要があります。
そして重複して国民健康保険料を納付してしまった場合は、自分で役所に申し出て還付請求を行わなければなりません。
新着記事
小規模事業者持続化補助金を活用するための「考え方」と「準備」
小規模事業者持続化補助金は、販路開拓や業務効率化を支援する制度。通常枠は上限50万円・補助率2/3で、特例活用で最大250万円まで。採択の鍵は「何を買うか」より「事業がどう伸びるか」を数字と論理で示すこと。電子申請と商工会の支援書が必須。
クロジノツボライブ配信 【女性部】(株)MAPS 岩堀真弓さん
2026年1月女性部ライブ配信は、株式会社MAPSの岩堀真弓さんにお話しをお伺いしました。起業のきっかけ、同友会の魅力、自身の経験からくる思いなどをお話いただいています、
クロジノツボライブ配信 【女性部】宝塚NPOセンター 中山 光子さん
2025年12月度女性部ライブ配信は、宝塚NPOセンター 中山 光子さんです。宝塚・川西で、地域の若者サポート、就労支援、母子ハウス、フードシェアリングなどの事業をされています。
【チームIT神戸】ライブ配信:株式会社アトラクティブシステムズ(東口 昇さん)
同社は創業23年目で、行政や外郭団体向けの補助金申請や健康診断受付などのシステムをゼロから開発しています。 厳しいセキュリティ要件や納期に対応してきた実績を持っています。 後半では、Google GeminiやGenspark、NotebookLMといった最新AIを活用した業務効率化や、AIの嘘を見抜くことについてお話されています。
株式会社こてら商店 小寺祥之氏に、黒字経営の実践や組織づくり、値上げ戦略のリアルを伺いました。 社員の自主性を引き出す取り組みや、学びを事業に落とし込むプロセスなど、経営者必見の内容です。
18:11登記簿・定款・株主名簿の定期見直しが会社経営に不可欠。役員登記漏れは過料や強制解散リスク、定款は戦略的活用が可能、株主名簿の未整備は総会決議の正当性や事業承継に影響。法律を経営に活かし、トラブルを未然に防ぎましょう。
淡路島で訪問看護事業を営む合同会社ピンコロの杉田代表が、コロナ禍での苦労や組織づくり、「他責から自責思考への転換」が経営に与えた変化について語ります。